コルトレーンだけじゃなくってロリンズも"My little brown book"


Duke Ellington & John Coltrane (impulse!)
硬派なイメージがあるインパルスのコルトレーンの作品の中で
多くの方にくつろぎをもたらすアルバムとして知られる三部作。

一説によりますと
この時期コルトレーンはどうもマウスピースの具合が悪くて
悩んでいたので気分転換に吹き込んだなんぞと言われておりますが

実際のところはインパルスがコルトレーンと契約をしてみたものの
硬派な作品ではセールス上芳しいものが無く
苦肉の策でこの三部作を吹き込ませたもののようです。

あまりにインパルス側が売れ線の作品を要望するので
コルトレーンは移籍先を探していたなんて話もあるようです。


上記以外の二作は

"Ballads" (impulse!)


"John Coltrane and Johnny Hartman" (impulse!)

三部作の中に限らず
コルトレーンのアルバム中一番人気があるのは「バラッズ」でしょう。

街場のバーなんかで有線から
"Say It (Over and Over Again)" が流れるなんて経験を
何度したことやら……

ジャズとはトンと無縁の方たちでも
冒頭の部分をお聞きになれば
「あぁ、この曲」
とピンとくるはずですな。


私にとっては「バラッズ」ちょいと甘さがくどすぎるようでして
お皿の上に載せる回数は断然
「デューク エリントン アンド コルトレーン」のほうに
軍配が上がります。

中でもこの作品で好きな曲の一つが
ビリー ストレイホーンの手になる「マイ リトル ブラウン ブック」。

エリントンの音楽性によるところが大きく
鈍色に沈むようにストーリーが奏でられます。

いつもならば冗長になりがちなコルトレーンも
エリントン大先生の前ではピシリといずまいを正していて
ぐっと演奏が引き締まります。


もう幾度となく繰り返し聴いたので
曲の最初のエリントンのピアノの音が鳴ったとたんに
頭の中でそれ以降の演奏が自動的に流れ出すぐらいです。


この"My little brown book"の演奏がお好きな方は結構いるようでして
この曲についてお話したことが何度かあります。

"My little brown book"の演奏としてはとても有名な
「デューク エリントン アンド コルトレーン」ですが
実はですね
ロリンズだって名演を残しているんです。




"Reel life" (milestone)
Sonny Rollins


"My little brown book"は失恋の曲ですので
先のエリントン-コルトレーンの作品のように
曲中が憂いで満たされる様な演奏が普通です。

この「リール ライフ」での演奏でも
ロリンズは憂いを表現してはいるのですが
その表し方は実に豪快で男性的です。

"This is Sonny Rollins"
一息にこの"My little brown book"を
吹ききってしまう様が爽快でありながら
後に深い余韻を残します。


このロリンズ版"My ittle brown book"が
もう少しいろいろな人たちの間で聴いてもらえたらなぁ
と 思う今日この頃でございます。




この記事で紹介したアルバムです
デューク エリントン アンド ジョン コルトレーン
リール ライフ




2017年01月11日 レコード トラックバック:0 コメント:0