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ハンク モブリーと枯葉のえにし

ハンク モブリーのラストレコーディングの記事をかきました。

テテ モントリュー トリオと共に演奏された曲は"Autumn leaves"でした。

その録音時のモブリーは肺を病んでリタイア中でしたので
絶好調な演奏とはいきませんでした。


バラードの演奏を得意とするモブリーですからこの演奏が発掘された時に
「枯葉」のタイトルを聞いて心をはずませたファンは多かったはずです。

なぜならハンク モブリーのそれまで公式発売されたアルバムの中には
「枯葉」はついぞ収録されたことが無かったからです。

「枯葉」などというジャズ界において最もポピュラーなスタンダード曲を
ハンク モブリーがリーダー作であれサイドメンであれ録音したことが
無いと言うのは不思議なことに思えます。

 ハンク モブリーの「枯葉」ってどこかにあったんじゃなかったっけ
と思った人は多いはず。

生涯のうちにもう幾度となく「枯葉」の演奏を残しているマイルズのバンドに
モブリーが参加していただけに余計に不思議に感じられます。


オリジナルのマイルズのアルバムにモブリーと共に残した
「枯葉」の演奏はありませんがブラックホークで残された記録の
未発表テイクに「枯葉」がありました。

それは最初モザイクが発売したブラックホークでの演奏記録の
コンプリート版の発売により皆に知られることとなりました。

その後コロンビアからもコンプリートなブラックホークでの演奏が
発売されました。

"The Complete Blackhawk" (col)
Miles Davis


未発表テイクであるのでここで聴かれる「枯葉」でのモブリーの演奏が
好調で無いのは当然と言えば当然。

マイルズのグループでのモブリーの演奏がのびやかさを欠いている点からも
この「枯葉」の演奏を彼の推薦曲とするのは気が引けます。


うーんモブリーの「枯葉」はあきらめるか

なんて思っていたら一昨年突然に発売されたのが

"To One So Sweet: Stay That Way" (DJA)
Hank Mobley


演奏記録では知られていたハンク モブリーが1968年にオランダでの
録音テープが発掘されCD化されたのです。

このCDには三つのセッションが収録されていますが
最後のロッテルダムのB14というクラブでの演奏の中に
「枯葉」があったのです。

 おーっ やっと好調なモブリーの「枯葉」が聴けるぞ
なんて勢い込んで聴きました。

結果はと言いますとこれがなんとも微妙な演奏です。

1968年の頃にはハンク モブリーの演奏にも少し陰りが
見え始めたころです。

ブルーノートの録音にもお蔵入りセッションが多数……


今一つはやはりというかオランダ現地のサイドメンが
使用されている点。

水準以上のレベルのあるミュージシャン達ですが
アメリカでブルーノートのセッションで付き合っている面々の
腕前を望むのは少々酷なところです。

ハンク モブリーのファンであればそれなりに聴きどころは
あるのですが一般人に推薦するのは難しいです。




無いものねだりですけれど
1962年前後にウィントン ケリーと一緒に「枯葉」を
演奏してくれていたらなぁ  
                
     などと思う今日この頃です。



この記事で紹介したアルバムです
The Complete Blackhawk
To One So Sweet: Stay That Way


2018年08月12日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:0