カサンドラ ウィルソン ”Loverly” のつづき

Loverly [Analog]

前々回のカサンドラの記事のつづきでございます。


女の人と言うのは男にはとんでもなく大変なような事柄を、いともたやすくあっさりと実現してしまうように思います。

女のかたの全く自然で自信に満ち溢れた生き様をみるにつけ、男のはしくれである頭でっかちの私は「まったくかなわんなぁ」とため息をつきます。



このアルバムでカサンドラは多くの先人達の手垢が着いたスタンダードをタップリと歌っています。

ともすれば先人達のコピーに堕してしまいかねない企画であります。かといって奇をてらってしまえば、原曲のよさを損ない歌としての良さを殺してしまう可能性も大きいと言えます。

現実に誰が作っても代わり映えのしないスタンダード集や、新鮮さをねらって自爆してしまったアルバムは数知れずであります。


カサンドラはこのアルバムを作成するにあったって気心の知れたバリバリの先鋭ミュージシャンをサイドメンに選んでいます。
  Marvin Sewell(g)
  Jason Moran(p)
  Lonnie Praxico(b)
  Reginald Veal(b)
  Herlin Riley(ds)
  Lekan Babalola(perc)
  Rhonda Richmond(vo)

それぞれのスタンダードのアレンジメントもスゥイング調のものからラテン系のもの、R&Bからモーダルな展開の物までヴァラエティに富んでいてありきたりの物はありません。

上記のようなミュージシャンですから単なる伴奏ではなくイントロやソロでは節度は保っていますが、結構な暴れっぷりです。


こんな具合ではこういったスタンダードアルバムでは統一性も欠き、斬新なだけで何度も聞き返そうと言う作品には仕上がらないはずですが……


この作品で取り上げられているスタンダードたちがイントロでは何の曲か想像がつかないような展開でも、サイドメンが個性溢れる演奏をしても(非常に良く考えられた演奏ですが)カサンドラの歌がそこに入ってきた途端にピタッとパズルのように嵌まってしまうのです。

しかもその歌い方はカサンドラ一流の個性溢れる自由さに満ち満ちています。

なんだかマジックを見ているるような気分になります。



サイドメンとしては特にマーヴィン スゥエルのギターの多彩な演奏に感心しました。カッティング ギターもそうですがブルージーな演奏からムード溢れるスチールにブラッド ウルマー的な演奏。まるでビックリばこのように色々な手管を繰り広げています。

まだ彼のリーダー作は所有していないのですが、ちょっと探してみないといけないなと感じています。



今回はそのほとんどを定評のあるスタンダードでアルバム作りが成されました。これはこれで大変素晴しい物でした。

次回はカサンドラが選択し考える今に生きる新しいスタンダード集を聴いてみたい物です。ジェイソン  モランをはじめとするミュージシャンたちにもノーリミットでガンガン暴れているところでカサンドラの歌がどうマッチするのか興味をそそられます。

実現しない物でしょうかね。


もうずーっと以前に私は女の人にはかなわないやと、両手を挙げてしまっています。

カサンドラのこのアルバムを聴くにつけ、女の人には両手を上げるだけでは足りないなぁと思い嘆息しきりの私でございます。






このアルバムにはなんとLPでも提供されているようです。
Loverly [Analog]
うーん、CDを買っちゃたし買おうかどうしようか考え中です。


2008年07月31日 新譜紹介 トラックバック:0 コメント:2

リトルジャイアント グリフィン もまた……

Johnny Griffin and the Great Danes

さあて、戸締りをして帰ろうかと思った矢先にジョニー グリフィンが死んだということを知りました。数多くのジャズミュージシャンが物故するので、あまりブログに書こうという気になれないのですがアンプの灯をおとしてしまって追悼することもできずもやもやしてちょっと書いてみました。

25日に亡くなられたようなのでちょうど私が天神まつりの花火を眺めている頃だったのでしょうか。

随分と以前から住んでいるフランスの自宅で逝去されたようです。死因に関しては明らかにされていません。直前の先週の月曜日にはコンサートをしていたそうです。


リトルジャイアントの名にあるとおり演奏中は大きく見えたのですが、彼に握手をしてもらったときに173センチの私よりもかなり小さい方だと感じて驚きました。パワフルな演奏とともにバラードを吹くときのきめ細やかさがたまらないミュージシャンでした。

享年80歳。
ご冥福をお祈りします。


明日は追悼に彼の音楽を聴いてこの項も続くかもしれません。

本当に残念。

2008年07月28日 未分類 トラックバック:0 コメント:2

カサンドラ ウィルソンの昔は物を思はざりけり

Loverly


カサンドラ ウィルソンの新譜"Loverly"が発売されています。ジャズジャーナリズムのの新譜の扱いが悪いとはいってもさすがにカサンドラなのでそこそこの話題になっているようです。

本来であれば私がご紹介するアルバムではないのですが、あちこちのサイトでこのアルバムに対するいくらかの誤解があるようなのでとりあげてみました。


「カサンドラ・ウィルソンの2年振りとなる最新作は、なんとフル・スタンダード・アルバム!」との記述がされていますが8曲目"ARERE"はオリジナル曲です。まぁこれは小さなことではあります。


つぎに、これはもう間違いの無いスタンダード曲である"'Til There Was You"(THE THERE WAS YOUとの誤表記も…しっかりしましょうウニオンさん)について。

確かにこの曲はビートルズの手によりヒットしました。
この映像ですね ↓



ということでこの名曲がポール マッカートニーによって作られたものであると思い込んでいらっしゃる方が多いようです。そりゃもう押しも押されもせぬポップス界の巨星ビートルズでありますので無理からぬことではあります。

しかしながら事実はと言いますとこの曲はメレディス ウィルソンがミュージカル"The Music Man"のために作曲したものです。このミュージカルは大成功を収めまして、トニー賞も受賞いたしております。

もとの様子はと言いますとこんな感じです。↓



さて一番問題なのが"'Til There Was You"そのものの邦題ですがSJ誌によりますと「あなたに逢えるその日まで」。
こいつぁまったくいただけません。

この歌の主人公は上の映像で見てもわかるとおりでとっくに恋人に逢って親密なラブラブ状態であります。
アメリカ版「逢い見ての のちの 心にくらぶれば  」といったところが、この曲の内容です。

  僕の周りには素敵なものがいっぱいあるのに、あなたに逢うまでは気がつかなかった
  でもあなたにあってからは世界が輝いて見えるよ

てなかんじでありまして、日本人に比べてアメリカ人は「ものを思ふ」ありかたはちょっと違うようではあります。

いつも申しますことですが、英語と言うものの理解はなかなかに難しくやっかいなもんです。「帰ってくれれば嬉しいわ」クラスの誤訳はそこらじゅうにゴロゴロしております。




ええ時間が来ましたので私天神さんの花火を見に出かけます。

肝心のアルバムの内容ですが多分この項つづきます。



2008年07月25日 新譜紹介 トラックバック:0 コメント:0

ごじゃごじゃ言わずにミントジュレップ




何となくミントジュレップというカクテルのお話を

この写真にありますのがミントジュレップというお酒です。こんな蒸し暑い日には見るからに涼しげで飲んでみたくなるカクテルです。

生のミントの葉が手に入ればバーに行かなくても家庭でも作れます。ミントの葉というのはあまり大きく育ちすぎた物よりも、若い葉のほうが香りが高くてふさわしいと思います。必要な量は十数枚といったところです。

あと必要なのはお砂糖とクラッシュアイス、そしてお好みのバーボンだけです。


作り方ですが

まずグラスにミントの葉っぱとお砂糖をお好みの量入れます。お水を小さじ一杯ほど入れてグラスの中でスプーンやマドラーで、砂糖を溶かしながらミントの葉っぱを軽く押さえていきます。

次にグラスにタップリのクラッシュアイスを入れてバーボンを適量(45~60ml.くらい)注ぎ、充分にかき混ぜます。

出来上がりにミントの葉を上に飾れば出来上がりです。女性の方が召し上がるならストローを添えるのも良いでしょう。


たいした技術もいらずに出来上がるカクテルですが、清涼感タップリの独特のすがすがしさがあるカクテルです。


25年ほど前のバーでしたらごく僅かのお店でしか飲むことができないカクテルでした。なんと言っても生のミントの葉を手に入れるのが難しかったせいだと思います。作ってはもらえても生のミントの替わりにミントリキュールを使って作るお店も多かったです。

最近はミントジュレップを出すお店はどこにでもあると思います。何でか知りませんがこのカクテルを注文するとバーテンさんが饒舌になり、ケンタッキーダービーがどうだこうだとか、やはりミントジュレップは銀のカップでないととか長広舌をふるわれることが多いようです。

そんなお店に限って肝心のミントジュレップがおいしくないようです。このあたりはオーディオの話やレコードの話を延々喋るおやじのジャズ喫茶の音が、なんともいただけなかったりするのと良く似ています。


ミントジュレップをおいしく作るコツはたった二つです。

カクテルのレシピを見るとたいていの場合グラスの中でミントを押しつぶすと書いてあります。ですが葉っぱが粉みじんになるように押しつぶしてはいけません。軽くしんなりする程度でとどめておかなくてはなりません。

ミントの葉を押しつぶしてしまうとえぐみが出てしまい、ミントジュレップのせっかくの爽やかさを大きく損なうことになります。ミントの香りが欲しければけちけちせずに葉っぱをたくさん使えばいいことです。

もう一つカクテルグラスに霜が着くぐらいにとレシピにあるとおりグラスをよく攪拌する事です。写真にあるようにですね。

この点が守られていないお店は多いようです。


たったこれだけでミントジュレップはおいしく出来上がります。

あとは何度か作るうちに自分の好みの砂糖の量とバーボンの量を加減していけばオーケイです。


個人的にはいくら銀のカップで作るのが正統だといわれようが、ガラスのコップにしく物はないと思います。清涼感ではこちらの方が断然上です。

容器にこだわるぐらいならばミントの種類に気をつけたほうがいいようです。ミントにもペパーミントやスペアミント、アップルミントといった具合に多くの種類があります。個人的にはスペアミントを使用しています。

ミントは育てるのが非常に簡単で水さえやっていれば育つと言った感じです。ただ複数のミントを育てるのはやめたほうがいいです。簡単に交雑するのでミントの香りがドンドン弱くなってしまいます。気に入ったミントを単独で育てるのがよいと思います。


バーボンをラムに変えたりブランデーに変えたりしてもおいしくいただけます。

アルコールが苦手な方は濃く入れた紅茶を使ってみてもおいしいです。


写真のミントジュレップは私がおいしくただきました。暑い日には最高です。
店でも出していますが、店主がものぐさなので余り注文しないで下さい(笑)。

2008年07月15日 お酒の話 トラックバック:0 コメント:8

きょうは理解(BlogPet)

きょうは、ポップス界発売したかったみたい。
でも、きょうは理解ー!
それでsonnyでヒットするはずだったみたい。
だけど、sonnyで受賞したよ♪

*このエントリは、ブログペットの「silver」が書きました。

2008年07月14日 blog pet トラックバック:0 コメント:0

邦楽とアドリブ




ここ大阪では昨日今日と驟雨と言う言葉がぴったりとあてはまるような短い時間で集中的な雨が降っています。ちょうど私が店へと出勤する時間帯にまさにキャッツエンドドッグといった雨にあい雨宿りをする羽目になりました。

余り連想ゲーム的な発想で音楽を選んで聴くということはほとんどないのですが、山本 邦山の「銀界」を聴きたくなりターンテーブルの上に載せました。

現代において普通の方がお買いになるほとんどのアルバムは譜面にされた楽曲を演奏した物であると思います。アドリブと言うとジャズの専門特許のように言われるのですがそうでもありません。

かつてのクラシックではカデンッアというものが普通にあり、譜面とははなれて演奏者が自由に演奏を行うことが当たり前であったようです。近代に至りそのカデンッアもソリストの見せ場といったような意味に変化してしまいましたが。

現代でも民族音楽と呼ばれるジャンルではアドリブと言うのはそれ程珍しい物ではありません。ただ、一般的に普通の人が耳にする音楽ではやはりアドリブ=ジャズという図式が成立するのだと思います。


さてここで紹介している山本 邦山ですが現在の尺八奏者を代表する方と言って差し支え無いでしょう。何年か前には重要無形文化財いわゆる人間国宝を受賞もされています。

純邦楽の楽器でのジャズというとなにやら異種格闘技の様相を呈する感があります。もっと言えば色物と言いますか奇をてらっているような演奏を想像されても無理はありません。


初めて邦山の「銀界」を耳にしたとき、そのあまりに自然な音楽にジャズであるということに全く違和感を感じないことが驚きでした。

この自然な感じはいったいどこから来るのか?


尺八と言う楽器ですが今は三味線や琴などと合奏されたり、民謡の伴奏に使われているのが全く普通であると認識されています。

ところが明治にいたるまでは尺八は虚無僧のみが持ち得る法器とされ、民間の俗曲での使用は認められていませんでした。

虚無僧たちは尺八を手に民家の前で吹き鳴らして乞食を行い、また大自然の中で大地や風と語らっていたのでした。


今は尺八の大家といって差し支えのない邦山氏も修行時代には乞食をしながら尺八の修行をしたと言います。

当然のことながら風や日差しや森や野原やそして民家の門前も、一日たりとておなじものではありません。その中で彼は尺八を通して会話をしていたわけです。


こうやって考えてみれば山本 邦山がジャズを演奏するというのは、全く自然なことであり必然であったように思えます。


「銀界」でのサイドメンを勤める菊地 雅章、村上 寛、ゲーリー ピーコックといった面々もぴったりとした素晴しい演奏を繰り広げています。


個人的に山本 邦山の「銀界」は日本人が到達したジャズの金字塔であると確信しています。

もしご存じなければ一聴されることをおすすめします。


残念なことですが廃盤のようでここアマゾンでも入手難なようです。


2008年07月10日 象をなでながら考えるJAZZ トラックバック:1 コメント:4

セロニアス モンクの推薦盤 for ひよりさん

たまたまセロニアス モンクのアルバムを

 ジャズ関係には素人
 ピアノの音がとても好き
 あまり仰々しくない、聴きやすいアルバム
 比較的一般に出回っているもの

と言う条件で選出する機会が訪れました。


モンクが創作活動の意欲に溢れていた頃の作品を中心として選出いたしました。

それぞれの推薦理由に関してはおいおい付加するかもしれません。
ひよりさんにはメールでかんたんにお伝えしました。

ザ・ユニーク

Thelonious Alone in San Francisco

Monk.

Brilliant Corners

4枚目の作品はちっとも聴き易くありません。
うふふふふふふ。




2008年07月03日 未分類 トラックバック:0 コメント:7

機会を関係しなかった(BlogPet)

きのうsonnyの、機会を関係しなかったー。
だけど、sonnyと素人ピアノもお伝えすればよかった?
だけど、きのうsilverが、sonnyでメールみたいな付加したかも。
だけど、きょうは、一般っぽいメールしなかったよ。

*このエントリは、ブログペットの「silver」が書きました。

2008年07月01日 blog pet トラックバック:0 コメント:0