はなれ小島のクリスマスソング


"Panther" (prestidge)
Dexter Gordon

Dexter Gordon (ts)
Tommy Flanagan (p)
Larry Ridley(b)
Alan Dawson (ds)


12月もなかばを過ぎ
今年もあと残すところ二週間ばかりとなりました。

例によって世間はクリスマス一色となり
あちらこちらでクリスマスソングが流れるころとなりました。

以前にもクリスマスのあんな記事やこんな記事を書いていますが
今回は離れ小島のクリスマス島ばりのアルバムを紹介したいと思います。

クリスマスソングというのはいわゆる際物ソングですので
この時期以外で聞くことというのはあまりありません。

そのへんはアルバムとしても同じことでして
クリスマスソング集として製作されたもの以外で
収録されることはほとんどありません。

だってサマータイムのあとに
ジングルベルというわけにもねぇ

しかし中には通常のジャズアルバムであるのに
クリスマスソングが入っているものがまれにあります。


上記にあげましたデクスター ゴードンの「パンサー」が
そういったもののまれな一枚です。

「ボディ アンド ソウル」といったジャズスタンダードや
オリジナル曲の中にまざってヒョコッと
「ザ クリスマス ソング」(トーメ作)が収録されているのです。

日本でも最近はこの曲が街中でも流れるようになるほど
ポピュラーなクリスマス曲ですから
B面二曲目にこの曲がかかると一瞬ギョッとします。

まぁ最初のときだけですけれども(笑)


前後の曲ともまったくの無関係ですし
どう言った経緯でこの曲が録音されたかはわからず
アイラ ギトラーのライナーにもそこらへんは不明です。

この時期のゴードンはというと
正直に言ってあまり調子がいいとはいえないのですが
スローテンポで演奏されるこの曲はなかなかに聴きものであります。

ただでさえ後ノリといわれるゴードンですが
それはもうどこにノッテいるのか迷うぐらいの後ノリの演奏で
ゆったり 深々と れいのぶっとーい音色でクリスマスソングが奏でられていきます。

これがもう囲炉裏端で聞く老いた語り部の昔話のごとく
遠くにかすんでいながら
大きな説得力を持って
耳のそばで繰り広げられると
見事なファンタジーが眼の前に浮かび上がります。

なんとなくクリスマスソングが
ヘンリー マンシーニの作品のような気さえしてきます。

これはもうゴードンにしかなしえない
語りの境地ですなぁ。

個人的にはパーカーのラバーマンセッションにくらぶべきほどの… …
             それはちょっと言いすぎでしょうかな(笑)。
  



この記事で取り上げたアルバムです
Panther

2014年12月16日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:0