ジャズとJBLは切っても切れないけれどサムスンとは

jblse400s.jpg

「 韓国Samsung Electronicsは11月14日、米音響機器メーカーHarman International Industriesを買収することで合意したと発表した」

ハーマンをサムスンが買収!?

店の掃除も終わってさてと一段落してパソコンを立ち上げると
冒頭のニュースが飛び込んできてかなり驚きました。

ハーマンインターナショナルと聞いてあまりなじみのない方もいらっしゃるでしょうが
JBLやマークレビンソン、インフィニティなどの
有名オーディオ機器を供給している会社です。

オーディオ不況と騒がれているこの最中に
まさかサムスンがハーマンを買収とは
にわかには信じられませんでした。

ハーマンという別の会社があるのかと思ったくらいです(笑)。


続けてその記事を読んだり
他のニュースサイトを検索したりしてわかったのは
ハーマンの有する「コネクティッドカー」に関する技術が目当てとのこと。

車に全く関心のない私には
「コネクティッドカー」なんていう言葉は初耳です。

どうやら車とITとを関連付ける技術のようで
車のセーフティーシステムやひいては自動運転まで
その用途は拡大の一歩をたどっているようです。

そういやグーグルが自動車の自動運転を検証している
という記事は見たことがありますなぁ

そしてハーマンインターナショナルは
コネクティッドカー技術に優れたものを有しているらしいです。

JBLがもはやカーオーディオ屋として一般に認知されているのは知っていましたが
まさかそんなものが会社の主要な仕事となっていたとは

日本版のWikipediaも知らなかったみたいですけれども(笑)


ある程度の資金を持って
ジャズのオーディオ再生をしようとするならば
JBLというのは真っ先に頭に浮かんでくるブランドです。

車でいうところのベンツみたいなもんですな

私もなんだかんだと30年以上もJBLのシステムを使い続けてきて
今のパワーアンプSE400Sとスピーカーのオリジナルのオールドパラゴンも
すでに23年使用しています。

もはやほかのオーディオ機器はちょっと考えられないぐらいです。

というわけでこのニュースにとても驚いたわけです。


私の有するJBLの機器はハーマンなどという会社とは無関係な
独立企業時代の博物館にあっても不思議が無い古い機器なので
もはやハーマンがメンテナンスを引き受けてくれるわけでも無いですし
どこに身売りしようが何の影響もないのですけれど……

あの愛らしいビックリマークのロゴが
SAMSUNG.jpg
につけ変わるなんてことはないでしょうなぁ


トヨタあたりが買収すりゃあよかったのになんて思ったりする今日この頃でした。

まぁトヨタのマークがついててもなぁ……

2016年11月16日 オーディオ再生 トラックバック:0 コメント:1

オーディオ再生の最重要項目は録音

argoオリジナルレコードレーベル

録音されたレコードやCD等を再生することで
最も重要なことが一般の方に認知されていないことに気づかされます。

「最高のオーディオ装置を
 最良の状態で設置したならば
 どんなアルバムでも素晴らしい音で鳴る」
  と思っていらっしゃいませんか?

答えはノーです。


ひどい録音の音源(レコード、CD、配信、テープetc.)は
どんなに素晴らしいオーディオ装置で再生したところで
良い音で鳴ってくれることはありません。

その逆で
素晴らしい録音の音源が
良くないオーディオ装置や設置環境のせいで
ひどい音を聴かせることはたいへんよくある話です。

まずはこのことがオーディオ再生の最重要項目なのです。


録音されたものを再生するという行為は
和食の板前さんの心に通ずるとことがあると思います。

最良の料理は
最高の素材によってのみ得られます。

板前さんが可能なことは
最良の状態の食材を活かすことです。

あまり質の良くない食材を
何とか手を尽くして食べられるようにすることは可能ですが
最良の状態の食材を超えることはできません。


オーディオによる再生という試みも全く同じで
録音された音源をいかに変質させないように
鳴らすかがカギになります。


録音された作品の音の良し悪しや表現というのは
アルバムに携わった録音技師とプロデューサーの
意思と技術力で決まってしまいます。

私のように音源を再生する者は
作成されたアルバムに込められた音を
損なわないように鳴らすことが第一なのです。


一般の方やオーディオを趣味とする方は
このことをかなり軽視しているのではないかと思います。

「Sonnyさんのオーディオで聴くと
 どんなアルバムでも良く聴こえちゃいますねぇ」
なんて言われるのですが謙遜ではなく
「そうだとは限らないですよ」
とお答えするのはそういう理由からです。

「すごい装置ですけどなんだかそれほどいい音で鳴らないですねぇ」
と言われれば
「このアルバムはどんな装置でもいい音で鳴りはしないですよ」
とお答えする場合もあるのはそう言うわけです。


ある種のオーディオを趣味とする方々から
絶対的な支持を集めている評論家に長岡鉄男さんがいらっしゃいます。

個人的にはそのすべてに頷くわけにはいかないのですが
オーディオで素晴らしい再生音を聴くためには好録音盤が必須なのだと
世の中に主張した功績は讃えられるべきだと思います。



しかしながら音楽を趣味とする者にとっては
録音よりももっともっと重要なことがあります。

それは記録された演奏の内容

たとえノイズに埋もれた録音でも
演奏が素晴らしければそれで最高です。


録音状態が駄目だから
素晴らしい演奏だけれでも楽しめない
となってしまえば本末転倒です。

ハイッ


2016年11月13日 オーディオ再生 トラックバック:0 コメント:0

オーディオ構築の要は音の記憶

音の記憶

先日ディアゴスティーニ発行の「カインド オブ ブルー」についての記事を書きました。

その時にも書いたのですが私はレコードの音質について
初めの少しの部分を聴いてみてその良し悪しを判断できることが多いです。

ただし
すぐに判断できるのはそのアルバムを何度も聴いたことがある場合です。

全く知らないレーベルの知らないアルバムやミュージシャンを聴く場合は
まるまる一曲を聴いてからでないとその良し悪しが
わからないことが多いです。


マイルズ デイヴィスの「カインド オブ ブルー」については
様々なジャズ喫茶やオーディオ店や個人のお宅などで
幾多のシチューエーションで聴いてきたアルバムです。

またコロンビアの当時のアルバムの音の傾向や音場なども
把握できています。

ですのでアルバムの初めを少し聴いただけで
このレコードの音について判断ができたわけです。

もちろん自分が毎日その音を耳にしている
部屋と装置で聴いていることが大前提ですけれども


あの記事を読んだ方から
ぜひ私にもディアゴスティーニのレコードを聴かせてほしいと頼まれました。

そこで当のレコードをお聴かせすると
「さほど悪いとは感じないけれどもよくわからない」
とおっしゃられました。

私がその特徴がよく出ていると思われる部分を指摘しても
未だよくわからないと言った顔をされていました。

そこで今一度聴いてほしいポイントを説明して
手持ちのコロンビア再発盤(2EYES)をかけますと
「まるでちがうねぇ、こちらのほうが断然いいよ」
と納得されたようでした。


こうやって二つの音源を時間をおかずに並べてかけると
たいていの方はその音質について判断が付くようです。

これはその方が常日頃聴いておられるオーディオの良し悪しも
影響するとは思います。

ある音源の再生音を聴いてその良し悪しを判断できない大きな理由は
「音の記憶」を自身の中にしっかりと持てるかどうかにあると思います。


人間の記憶というのはとてもあいまいなもので
時間を置くと薄れてしまったり
他の記憶とすり替わってしまうことが良くあります。

音の場合は記憶をするということは結構難しいようで
ほんの少しの時間{たった数分)でも
覚えていられない方も多いです。



あるアルバムをかけて
次にカートリッジを交換してかけるというわずかな時間で
もう先ほどのカートリッジの音がわからないという方も
たくさんいらっしゃいます。


音の記憶ができないのなら
オーディオ機器の良否の判断や
チューニングなどできるはずはありません。

多くの人が幾多のオーディオ機器を買い替えたりするのは
結局のところ音の記憶に難があるからではないかなと
ずっと思っています。

音の記憶力を高める
いい方法はないでしょうかなぁ

2016年11月09日 未分類 トラックバック:0 コメント:0

ジョシュアとメルドーの邂逅は必然だったのだろう


"Nearness" (nonesuch)
Joshua Redman, Brad Mehldau



今年に入ってから手にしたジャズのアルバムのうちで
間違いなく最高の純度の音楽だと思います。

いやジャズに限定する必要もないですね。


ジョシュアレッドマンのアルバムについては近作のアルバムについて
記事を書いています。

このアルバムが録音されたのは2011年の各地でのライブ会場ですので
前回の記事で触れたアルバム「トリオズ ライブ」の前後に記録されたものとなります。


現代のジャズにおいてピアニストとしてのトップミュージシャンであるメルドーと
サックス奏者としてのこれまたトップミュージシャンのジョシュア。

この二人には大きな共通点があると感じています。

それは 「孤独」


デビュー当時の二人の音楽からは
ちょっと余人を安易には寄せ付けないような屹立した孤独感が漂っていました。


ただ二人が持っている孤独感というのは本質的にはちょっと異なるように感じます。


ブラッド メルドーから感じる孤独感というのは
ちょっと底が見えないような深ーい闇のような孤独です。

日本人の私からはちょっと想像がつかないのですが
彼にはきっと創造者である神がいるのではないかと感じます。

音楽性は異なるのですが
ここまでの深い孤独を感じさせるのはビル エヴァンズだけでしょう。


かたやジョシュアから感じる孤独というのは
現代に生きる者としての孤独感です。

インテリ都会人としての孤独ともいえるかもしれません。
望むと望むまいと逃れられない自立。


この二人が最初に残したアルバムは98年の「タイムレステールズ」でした。

最初のこのアルバムからジョシュアとメルドーの相性はぴったりです。

それからこのアルバムの曲たちが録音された時までに十数年の月日が経っています。


二人の相性はそのままに
とても親密なな関係性がうかがえる演奏へと発展しています。

ふたりが互いに発する一音たりとも互いに聞きのがすことはなく
即座に演奏でこだましあう様がなんとも素晴らしい。

これほどまでに呼吸が合っている演奏であれば
誰が耳にしてもインタープレイという言葉の意味が
即座に理解されると思います。


ピアノとサックスのデュオであったことが
テンポと音の空間の自由さに寄与していると思います。

ベースやドラムが使用されていれば
これほどの自由さはなかったことでしょう。


孤独な二人が必然の出会いと
年月を経て得た幸せな境地
  "nearness"

こういう演奏を聴かされると
自分が音楽を享受するだけの立場なのが残念です。

こんな風に演奏ができるなら
ミュージシャンであるのは至福でしょうなぁ。



音楽を愛する万人にお勧めできる一枚です。

この記事で紹介したアルバムです
ニアネス




2016年11月04日 新譜紹介 トラックバック:0 コメント:0

ジャズ・LPレコード・コレクション(ディアゴスティーニ)の真価? 多分足りないのは愛情


ジャズ・LPレコード・コレクション(ディアゴスティーニ)
「カインド オフ ブルー」 マイルス デイビス


レコードブームについての記事を書きましたが
その時に触れたディアゴスティーニのジャズ・LPレコード・コレクションを
いただいたので実際に聴いた感想を書いてみたいと思います。

このディアゴスティーニのシリーズがどのような消費者を対象にしているのか
判然としませんが私が製品に感じたところです。

雑誌としての評価ですが
作品に対しての記事の量は通常のライナーノートにして
約二枚程度の分量です。

私はライナーノートなど無くても良いと思っているので
これに関して不満はありません。

読み物としてはさほどの量も内容もありませんので
記事を読みたい方は過剰な期待は持たないほうが良いと思います。



次にレコードとしての評価です。

ジャケットに関してですが質感は
一般的なアメリカ製の再発ジャズ盤(後期OJCなど)と
同程度のものだとみてよいと思います。

ジャケットは何をもとにして複製されたのかはわかりませんが
写真は若干ピンボケです。

これはOJCなんかのほうが良いと感じます。

日本製のオリジナルに忠実な復刻盤などの質を期待すると
失望するかもしれません。

個人的にはこんなものだと思います。


さてレコード本体についてですが
180グラムの重量盤を謳っているだけあって
しっかりしたつくりでヴィニールの質も良いものです。

ジャケットや刻印には生産国の表記が無いのですが
おそらくはフランスプレスではないかと思います。

これに関してはOJCなどに比べると優れていると感じます。


肝心のレコードの音質についてです。

レコード針を下して最初の一音を聴いただけで
 あれっ
と感じました。

全く平板な音作りで音場に乏しく
また音も薄っぺらく感じます。

レコードの音を聴いているというよりは
まるで初期の頃のCDを聴いているような気がします。

高音に関しては明らかに高域が落ちているようです。

低音も音量は若干大き目かもしれませんが
音はぼやけてしまっています。


一体全体どんな音源から音を起こしたんでしょうなぁ?
レコードに対する愛情が全く感じられません。

普段レコードを聞きつけていない方たちは
この音をどう感じるんでしょうか。

ひょっとして
 「この刺激感のないスムースな音がアナログのいいところ
  やっぱりレコードはいいなぁ」
とか思っているんじゃないでしょうね。

かなり心配です。


シリーズの宣伝に賛を寄せている
評論家、ジャズ喫茶店主、レコード店主、DJの方たちは
再生音を聴かずに記事を書いたんでしょうなぁ。
可哀そうですなぁ。


価格(コストパフォーマンス)に関して

990円という初回限定価格であれば
これで文句はありません。

しかし3作目以降の2980円なら
高すぎますなぁ。

私だったら
それほど探すのも困難でもない
1970年代のアメリカプレス再発盤を
1300円程度で買うほうがはるかに良いと感じます。



この記事を書くにあたって先ほど手持ちの
アメリカ製セカンドプレス(いわゆる2Eyes)のステレオ盤を聴きなおしましたが
オリジナル盤でなくとも満足のいく再生音でした。

ディアゴスティーニ盤のカインド オブ ブルーで
レコードの実力を誤解されなかとても心配です。


はい
老婆心ながら

ひとこと









2016年11月02日 レコード トラックバック:0 コメント:2