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手始めにストレートで楽しむのにふさわしいスコッチウィスキー

シングル ショット グラス

先の記事でストレートでウィスキーを飲むことをお勧めしました。

今回は具体的にその方法を書いてみたいと思います。

先ずはスコッチをと書きましたがどのようなものを飲むかについてです。


スコッチには大別してモルトウィスキーとブレンディッドウィスキーがあります。
                        (ブレンドとも)

モルトウィスキーと言うのはいわゆる原酒にあたるもので
単一の蒸留所で蒸留されたものを指します。

様々な蒸留所では個性豊かなモルトウィスキーがつくられ
力強いスコッチウィスキーとして楽しめます。


ブレンディッドウィスキーはそれらのモルトウィスキーを複数混ぜ合わせ
さらに風味を軽くするためにグレーンと呼ばれる軽やかなウィスキーをも合わせて
作られます。

複数のモルトの持つ個性を活かしながらかつバランスをととのえた
調和のとれたスコッチウィスキーが楽しめます。


これらを例えると単一のストレートコーヒーと
ブレンドコーヒーと同じだと考えるとわかりやすいです。

モカやキリマンジャロと言ったストレートコーヒーのようなものが
スコッチではモルトウィスキーに相当します。

かたや複数の豆を使ったブレンドコーヒーが
ブレンディッドウィスキーにあたります。


モルトにもブレディッドにもそれぞれの良さがあるので
どちらが良いというものではありません。

ただ銘柄ごとの違いが初心者にもはっきりわかりやすいというのは
モルトウィスキーであると思います。

世の中のウィスキーマニアたちは個性の際立ったものを推薦しがちですが
私はバランスの整ったモルトを入門編としてお勧めします。


先ずお試しいただきたいのが

グレンリヴェット 12年

このグレンリベットの12年はきわめてバランスが良いモルトで
スムースな飲み口が初心者にも受け入れられやすいと思います。

フローラル系の香りに
さわやかなグリーンノート
柑橘系のアクセント
シルキーな飲み口
非常に完成度の高いスコッチです。

飲み重ねるうちに上記以外の
様々な香りを見つけ出せるようになると思います。
それこそがストレートでウィスキーを飲む大きな楽しみです。

モルトと言うと煙臭い強力な個性のウィスキーを推す人が多いですが
実際に多くの人に飲まれているモルトウィスキーはグレンリベットのような
バランスの取れたウィスキーです。

グレンリベットはモルトウィスキーの中でも生産量が大きく
コンビニエンスストアでも手に入るほどで価格も安定しているのも
大きな魅力です。

いきなりエリック ドルフィーを勧めるよりは
レッド ガーランドを推薦するような感じですかね。



さて先ほどにも書きましたがモルトが偏重されるきらいがあるのですが
ブレンディッドウィスキーも一つオススメノものを

バランタイン12年

バランタインの12年もきわめてバランスが良く
初心者にお勧めできるフレンディッドウィスキーです。

よくバレンタインと言う方がいらっしゃいますが
バランタイン もっと正確にはバランタインズです。

モルトに比べると飲み口は非常に軽やかですが
香りは複雑でふくよかです。

ヴァニラの香り
チョコレートの香り
煙のニュアンス
40種以上のモルトが配合されています。

これもまた何度も飲む回数を重ねるうちに
様々な香りを識別できるようになります。

貯蔵年数が若いバランタインもありますが(ファイネストなど)
ストレートで楽しむのであれば12年以上のものが良いと思います。

かと言っても17年や30年となると値段も張るようになるますし
モルトに比べても安価で12年のウィスキーをたのしめるのが
この商品の良いところです。




この項さらにつづきます。








2017年10月31日 洋酒のススメ トラックバック:0 コメント:0

I Do It For My Love サイモンの曲にエヴァンズのピアノ

いつもの通りネットで音楽を流してお皿洗い。

ハーモニカの音色が 多分トゥーツ シールマンス
 あ あの曲か
と思いきやギターの音色とヴォーカルが……

流れてきたのは
"I Do It For Your Love"
モニターに映し出されたのは
トゥーツ シールマンスとポール サイモン


私の頭にあったのは
トゥーツ シールマスンとビル エヴァンズのアルバム

"Affinity" (warner)
Bill Evans-Toots Thelemans

アルバムA面冒頭の一曲目が
"I Do It For Your Love"
もちろんこのアルバムにはサイモンは不参加。


私は音楽を聴くことにかけては全くの雑食で
手当たり次第になんでも と言う人間なのですが
苦手なジャンルもいくらがありまして
その最右翼がフォークソング

サイモンの"I Do It For Your Love"なんかは
自分からすすんで聴くことはまずありません。

そういった私にとっての"I Do It For Your Love"は
このアルバム「アフィニティ」の演奏で耳馴染んでいたわけです。

ネットからこの曲が流れてきたときにトゥーツのハーモニカと共に
ギターとヴォーカルでご当人のサイモンが出てきて違和感をかんじた次第。
  うーん サイモンさんごめんなさい


エヴァンズとトゥーツのアルバムですけれども
それはそれはとても美しい旋律で埋め尽くされていまして
その上にいやがうえにも感情を揺さぶるハーモニカときては
ジャズなど興味のない方にもオススメノアルバムと言えます。

他に収録されている曲だって
「酒と薔薇の日々」に
「ブルー アンド グリーン」
「ボディ アンド ソウル」
と来た日にゃー……   売れ線まっしぐら

と言って私このアルバムを称賛するのにやぶさかではございません。

ただし
そういつもいつもターンテーブルに載せるようなアルバムではありません。

多分十年以上は聴いていなかったと思うのですが
箱の中から探し出してひさしぶりに聴いてみました。

  韜晦
  憐憫
  郷愁
  後悔
  糊塗
  投射………

やはりと言うか思った以上にと言うか
ビル エヴァンズと言う人の深ーい闇と孤独に絶対的な神の存在が大きく
甘いだけのアルバムになっていないのは見事ですなぁ

エヴァンズはこの曲が随分と気に入ったようでして
晩年に何度か録音を残しています。


”The Paris Concert (Edition One)”  (electra)
Bill Evans


このアルバムはエヴァンズの死後放送音源から発売されたものですが
晩年の彼の演奏の内最良のものに属すると思います。

ここで演奏されるエヴァンズワールドに染めつくされた"I Do It For Your Love"は
屹立して美しく見事です。

   またもや言わずにおれないので一言
   何でもかんでも売ろうかなでブルーノートから発売はやめなさい
   これはエレクトラからの発売作品ですから



はて"I Do It For Your Love"ですけれど
一体エヴァンズは何度くらい録音を残しているのかと調べると
手元の資料で調べただけで晩年の三年くらいの間に
なんと  19回 !!!!


えーっ
  たぶん次にこのアルバムを私が聴くのはまた十年後かしら……





P.S.
アマゾンの商品ページって購入記録が残るんでして
様々な機会にそれらで販促メールとかがくるんですけれど

このエヴァンズのアフィニティのアマゾンの商品ページを検索したとたんに
画面に現れたのが
「お客様は2005/03/10にこの商品を注文しました」 という文字
いやぁ驚いたのなんのって
まーーーッたく 覚えにございません
レコードがあるのに自分用なわけはないしプレゼントかしら
三月十日って   アーっ チョコのお返しかしら
  いやぁ でも 心当たりがないなぁ
    うーん  うーん






2017年10月26日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:0

ウィスキーなどの蒸留酒は基本的にストレートで飲むようにできていると言う当たり前の真実

シングル ショット グラス

前回の記事で蒸留酒についての説明をしましたが
今回はその蒸留酒の最もおいしいいただき方を書きます。

まずは蒸留酒を代表するものとして取り組みやすいスコッチをもとに紹介します。

ウィスキーについてさほど関心のない方はスコッチとかバーボンと言っても
その違いも判らないでしょうから少し説明します。

スコッチとは麦を原料として発酵させて醸造酒を作り
蒸留し樽に詰めて熟成保存しスコットランドでつくられる蒸留酒です。

そこからスコッチウィスキーもしくは単にスコッチと呼ばれます。

実をいうと日本で作られるウィスキーも製造方法はスコッチとほぼ同じですが
スコットランドで作られないためにスコッチとは呼ばれません。
ただ製法からはスコッチと同じようなお酒と考えてよいです。

スコッチを蒸留酒の初心者にお勧めする理由は
  1 原材料が麦であるために風味が軽やかである
  2 熟成保存にリユースされた樽を使用している為に
    樽香が強すぎずに適度である
  3 簡単に手に入れやすく品質の割に安価である。



さて
一番おいしいウィスキーの飲み方とはストレートです。

一番簡単な飲み方であるのに一般の方には最もとっつきにくい飲み方が
このストレートなんですね。

大抵の方はウィスキーをそのままストレートで
飲もうと考えたこともないのではないでしょうか。


そう思われる理由の多くは誤解によるものです。
それらの偏見を解いていきたいと思います。


ウィスキーは強いお酒なのでストレートではすぐに酔っぱらってしまう。
  
  ウィスキーを飲むのに水割りであろうとロックであろうとストレートであろうと
  摂取するアルコール量に変わりはありません。
  
  一般的にお店で提供されるウィスキーの量は
  一杯当たり一オンス(30ml)が基本です。
  
  飲み方に違いはあれど酔っぱらう程度に違いはありません。
  ほぼ缶ビール一本(350ml)のアルコール量は
  ウィスキー一杯半に相当します。
 
  問題になるのはアルコールを分解するには水分を必要とするので
  ウィスキーをストレートで飲むときには必ずお水を一緒に飲むことです。

  痛飲した翌日の朝はのどがかわくでしょう?

  ウィスキーが早く酔っぱらうと思われている理由の一つは
  飲むペースがつかめないためだと思います。

  西部劇などで俳優さんたちがストレートウィスキーを
  一気にあおるシーンがありますが
  あんな真似をすれば当然一発で酔っぱらってしまいます(笑)。
  
  一杯(30ml)当たりのウィスキーを20分から30分ほどかけて
  飲み干すのが適度なペースだと思います。
  
  缶ビール一本がウィスキー一杯半ほどだという事を
  念頭においてください。

  缶ビールを二本飲むのに一時間ほどかける人ならば
  一時間にウィスキーは三杯までという事ですね。
  同じく缶ビール一本を一時間ならば一杯半のウィスキーですね。

 
  飲むというよりは舐める(sipping)と言う感じです。



ウィスキーは水割りなりロックなり氷を入れないとのみづらい

  確かに慣れないうちは高温多湿な夏場に氷を入れたくなるのは
  当然の事だと思います。
  
  夏場の戸外で無理やりウィスキーをストレートで飲む必要もないでしょう。

  夏であっても現代の室内では空調が行き届いていますし
  氷を入れずにウィスキーを飲むというのに問題はないと思います。

  要は現代の日本人がウィスキーを飲む時に氷を入れることが
  単に習慣づいているだけだと思います。
 
  コーヒーにお砂糖やミルクを入れずに飲めるようになるのと同じ
  だと考えてください。



それではウィスキーはなぜロックや水割りで飲むよりも
ストレートで飲むほうがふさわしいのでしょうか。

それはせっかくのウィスキーの一番大切なおいしさである香りを
氷を入れることによって損なってしまうからです。

ウィスキーに氷を入れることにより温度が下がり
繊細な香りが感知できなくなってしまうのです。

ひたすら酔っぱらう為にアルコールを飲むならば問題ないでしょうが
氷をウィスキーに入れることは大きくウィスキーの美点をそぐことになります。

ウィスキーを十全に楽しむ為にはウィスキーが持っている様々な香りを感じ
味わい陶然とした酔い心地に包まれることです。

氷を入れることによって確かに飲みやすくはなるでしょうが
それではウィスキー本来の持ち味は無くなってしまいます。

またあまり水を入れるとウイスキー自体のバランスが崩れてしまいますし
ロックであっても時間がたてば薄まってくることは否めません。


どうしてもストレートでは濃くて飲みづらいのならば
氷を入れずにお水だけをいれることをお勧めします。

そうすればウィスキーの温度が下がることはなく
香りも感じながらおいしくいただけます。

ただあまり多くのお水で割ってしまうのは味のバランスを損ないますので
ウィスキーの同量から三倍ぐらいに薄めるのが適量です。

バーなどで注文するときにはトゥワイズアップ(二倍量に薄める)
などと言えば通ります。


実をいうとウィスキーをボトルからグラスへと注いだままよりも
少量のお水を加えたほうが香りは花開きます。

一オンスのストレートウィスキーに数滴から5mlぐらいのお水を
注いでください。

ウィスキーから驚くほどに香りが立ち始めて
のど越しも良くなることに気づくはずです。

アルコール類は水を加えて希釈する際に
希釈熱が発生し香りが立ちやすくなるのです。

これまたバーなどで要望するときにはスプラッシュと言って下さい。




えーっと
また長くなってきましたので
続きは次回に








 
 

2017年10月25日 洋酒のススメ トラックバック:0 コメント:0

単体で楽しむお酒

バランタイン30年

先の記事で日本人が主に食中酒としてお酒を飲んできたことを書きました。

それでは食中酒以外のお酒の飲み方と言うのはどのようなものでしょうか。

一般的にはそれらは食前酒(アペリティフ)及び食後酒(ディジェスティフ)の二つです。

ただこれらのお酒の分類はあくまでも食事を基本としそれらに付随するものとしての
飲酒を言います。

つまり食前酒は食事をおいしくいただくために飲むものですし
食後酒と言うのは食事の最後のまとめのような意味で飲まれます。


アルコールに強い欧米の人たちの間ではこのような習慣は自然でしょうが
さほどアルコールに強くはない日本人には食前にもお酒を飲み
食中にもお酒を飲みその上食後にもお酒を飲むというのは
かなり無理があるように思います。

だって 当然かなり酔っぱらってしまいますからね(笑)。

業界がこぞって食前酒や食後酒を推し進めようとしたことが
幾度とありましたが定着する兆しはないように思います。


私の提案する洋酒の飲み方は一日の終わりを締めくくる飲み方
もしくは一日のうちに気分をリフレッシュするための物としてです。

基本的には夕食後や就寝前という事になるでしょうか。
上級者的には食前や昼酒も可能ですが。


そこでおおすすめするのが
ウィスキーやブランデーあるいはカクテルと言った
蒸留酒を中心とするお酒です。

蒸留酒と言うのは簡単に説明すると
醸造酒をさらに蒸留することで作られるお酒のことを言います。

かなり大雑把な言い方ですが
ビールを蒸留すればウィスキーになりますし
日本酒を蒸留すれば米焼酎になり
ワインを蒸留すればブランデーとなります。


そのままでもよいのにわざわざ蒸留酒を作るのはなぜでしょうか。

もとをただせば蒸留酒と言うのはすべてお薬として作成されたものだ
と言えます。

コレラやチフスといった疫病の特効薬として用いられた為に
それらは生命の水(eau de vie)などと呼ばれました。

もちろん当時は細菌などは未知のものですし
抗生物質なんてありはしません。

ウィスキーの語源もやはり生命の水ですし
アクアヴィットなんかもそうですね。


その生命の水ですがお薬として開発されたものが
案外においしくて(笑)嗜好品として受け入れられるようになるのです。


蒸留酒は醸造酒と違い食中酒として用いられるのではなく
単独で楽しむように発展します。

食中酒ならば蒸留酒よりも醸造酒のほうがはるかに相性がよいので
これは当然の事であったと思います。



さて蒸留酒にはどのような特徴があるのでしょうか。

先ずはワインや日本酒などと大きく異なるのは
味わいがドライであるという事です。

ワインや日本酒と言った醸造酒はかなり酸度や糖度が高く
こってりとした味わいです。

蒸留酒はそれらを蒸留して作りますから
必然的に精製されて味わいは軽くなりますし
糖分も酸度もなく軽やかになります。


味わいはドライになる反面
醸造酒とは異なり蒸留酒のアルコール度数は高くなります。


そしてここが一番肝心な蒸留酒の特徴ですが
酔い心地が蒸留酒に比べてかなりクールです。

日本酒やワインなどが飲んだはしから徐々に酔いが回り
うきうきとにぎやかな気持ちになるのとは反対に
ウィスキーなどの醸造酒は体は酔いをかんじても
頭は冴えたままといった酔い方をします。

ここらがウィスキーを飲みながら
物事を考えることができる所以であると思います。

また蒸留酒はゆっくりと酔いが回ってきます。

当然ですけど蒸留酒だって度を過ごして飲めば
べろべろに酩酊することになります(笑)。




もう一つ言えば
次の日の酔い覚めが醸造酒に比べると
格段にさわやかです。

焼酎が日本酒やワインなどに比べると
翌日の酔い覚めが良いと言われるのはそのためです。

醸造酒は蒸留酒に比べると
不純物(それらが旨味にもつながっているのですが)が多く
それらが酔い心地や酔い覚めの違いにつながっているのです。

単純にアルコール度数の高いウィスキーよりも
ワインや日本酒のほうが酔わないと思っている方がいらっしゃいますが
大きな誤りです。



考えことをするもよし
気分転換にもよし
音楽のお供によし
の蒸留酒ですが

ではそれらの詳しい楽しみ方は次回の記事に


2017年10月22日 洋酒のススメ トラックバック:0 コメント:0

エフェメラ かげろう 儚いもの

明治座箸袋

専門用語の中にときおりとても心の中に引っかかっているものがあります。

ですが専門用語ゆえに通常の会話で使う機会はほとんど訪れません。
それゆえに余計に心の中に引っかかったままずっと片隅にあり続けるようです。


専門用語であっても何かの機会に巷で有名になり
すっかりポピュラーになって一般の人に使用される場合もあります。

トラウマ
デジャヴュ
これらは心理学で使用される用語ですが
現在ではちょっとした機会でも人の口に上る言葉となりました。

もとが専門用語なので使用してみると
なんだか自分が偉くなったように思える効果があり
ことさら世間に流布されることになり
最終的には全く陳腐な言葉になり果てたり
誤用がまかり通りようになったるするのはざんねんなことです。


まず私がこれからも会話の中で使用することもないであろう
心の中に引っかかっている言葉の中に「エフェメラ」があります。

語源的にはギリシャ語で 一日しか存在しないもの を指しますが
そこから 儚いもの かげろう などの意味でつかわれるようになりました。


ここまでは一般的な英語圏でのエフェメラ (ephemera)の訳ですが
図書館学の中で使用されるエフェメラと言う言葉があります。
 
それは印刷物のなかで書物のように保存されることを前提とされていないもの
例えば チラシ 包装用紙 チケット などの事を指して使用されます。

当然通常はエフェメラが図書館で保存されることはあまりないのですが
好事家たちの間で収集の対象になったり取引されたりすることも多いです。


私も訪問した全国のジャズ喫茶のマッチであったり
コンビニ発券システムなどのなかったころの公演チケットなど
手元に保存してあるものがあります。

そういった儚い大切な記憶のよすがとしての物を
エフェメラ (ephemera)とはよく言ったものだと思います。

   図書館学の稲葉先生お元気でしょうか


先ず日常ではお目にかからないであろうエフェメラと言う言葉ですが
後年あろうことがジャズのアルバムで出会うことになり
びっくりしました。


"ephemera" (spotlight)
Pepper Adams


  ひげダンスの加藤ちゃんだ
と思った人 
違いますよ 眼鏡もひげも鼻もペッパー アダムスの自前です。

アダムスはジェリー マリガンほどの知名度は無いかもしれませんが
バリバリのバッパーとしての活躍でファンの間では有名です。

一般的にはトランペットのドナルド バードと双頭リーダーで吹き込んだ
アルバムたちで知られるのではないでしょうか。


このアルバムはサド ジョーンズ=メル ルイス バンドの渡欧公演の間に
バンドのメンバーたちと録音されたものです。
 
ピアノはローランド ハナ
ベースがジョージ ムラーツ
ドラムが御大のメル ルイス

長らく一緒にやっている仲間たちなので
とてもリラックスした演奏で低音楽器のバリトンサックスでの
ワンホーンアルバムという事も相まって
とてもくつろげる作品になっています。

ここではもちろん専門用語としてのエフェメラの意味ではなくて
儚いものと言う意味での使用だと思います。

ドルフィーの言葉ではありませんがジャズも二度と繰り返せないものであるので
エフェメラにはジャズそのものの暗喩もこめられてるかもしれません。

ヨーロッパ製作盤であるのに余計な残響が施されていることもなく
その点も好感の持てるアルバムです。

うーん、 でもどうやらダウンロード以外では
ちょっと入手困難なようですね。

いいアルバムなんですけどねぇ


あっそうだならばミューズのアルバムがあるじゃないの

"Master" (muse)
Pepper Adams


こちらもワンホーンでアダムスの魅力がたっぷり味わえる佳作です。

ジャズとしての聴きごたえを求めるならばこちらのほうがいいですかね。
アダムス本人はこのアルバムの出来に満足しているらしいです。



久しぶりにアダムスの「エフェメラ」を聴いて
稲葉先生のことを思い出しました。

私ねぇ 稲葉先生のモノマネ
とても上手なんですけど
いまや 誰にも披露できないですねぇ

エフェメラ もこれからも会話で使うことはないでしょうね。







2017年10月20日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:0

日本人のお酒 背景

シングル ショット グラス
もうずいぶんとお酒を飲み続け
さらには売る側に回ってからもほぼ四半世紀が経つこととなりました。

ジャズに関してもそうですがお酒に関してもいくらか思うことが降り積もってきました。
ちょっと何回かに分けてお酒に関して記事を書いてみたいと思います。


日本人の大多数の人にとってのお酒とは
個人とお酒の関係であるというよりも
他人とのかかわりの中でのお酒という側面が強いと感じます。

いわゆるコミュニケーションのツールとしてのお酒ですね。

無論一人酒を愛する人もいるわけですが
それよりも親密な関係での二人酒や
仲間内のお酒や宴会の席での酒が主となる人のほうが多いでしょう。

一人で飲むにしても行きつけのお店で大将や女将さんやお運びさんと
あるいは常連さんと共に楽しむ方が大半だと思います。


古来日本人が口にしてきたお酒は当然日本酒でありました。
もちろん例外的には気候上日本酒造りに適さないので
焼酎や泡盛を常とする地域もありました。

日本酒は醸造酒ですがワインやビールなどと同様に
食中酒として発展し愛されてきました。

食事と言うのは言うまでもなく一人でもそもそ食べるよりも
幾人かの気の措けない仲間たちと囲むほうがおいしいです。

そこから自然と食中酒である日本酒を飲んできた日本人は
複数の人たちと酒を酌み交わすという飲み方が定着したのでしょう。


今でも日本人は自分を表現するのが苦手であると言われますが
そういう日本人が自分をさらけ出して他人と関わるためには
酒と言うのは又とないコミュニケーションツールであったわけですね。

日本人であるのに日本酒を避けるひとが多い今日であっても
一番消費されているのは食中酒であるビール類ですし
また蒸留酒を元としてはいますが酎ハイにしろハイボールにしろ
食中酒として受け入れられているわけです。


それでは食事を離れてお酒を飲む文化が日本には無いのかと言うと
そうでもなくて昔からの場としてはスナックやパブなどでは
ウィスキーが主として飲まれてきました。

しかしながらそれらウィスキーの飲まれ方と言うのは
基本的には水割りですし稀にはロックもあったかもしれません。

まず欧米のようにストレートで飲むという事は無いんじゃないでしょうか。
  余談ですが私はサラリーマン時代にスナックでストレートを所望したところ
  ロックグラスになみなみと注がれて閉口したことが幾度か……


これも日本人が欧米の白色人種に比べると
アルコールの分解機能がはるかに劣るという側面から
アルコール濃度の高い蒸留酒を水で割るのはやむを得ないところもあります。

日本でも先に挙げたように焼酎を常飲する地区もありますが
それとてお湯割りや水割りにして飲まれるのが普通でした。


ちょっと時代は遡りますが
ウィスキーを飲食店でボトルキープするというのが流行した時期がありました。

今ではちょっと考えにくいですがスナックなどではなく
小料理屋さんやお寿司やさんにまでウィスキーのボトルが並んでいるのが
普通である時代があったのです。

最盛期は70年の半ばから80年の半ばぐらいまででしょうか。
いわゆるキープシステムの全盛期ですね。

当時世界で一番売れているウィスキーはサントリーのだるま(オールド)で
あったのも今では信じられない話です。

欧米で見られるような洋酒をストレートで飲むという習慣が定着しないので
日本のウィスキーメーカーは食中酒としてウィスキーを飲んでもらおうと
このようなブームを作り上げたわけです。

これらのブームはなかなかの過熱ぶりでしたが
結局のところ食中酒としてウィスキーがマッチするとは言えず
こういったキープ全盛時代は終焉を迎えます。


その後こういったウィスキーブームは一気に衰退していき
近年のハイボールブームが到来するまでは日本のウィスキー消費は
一気に冷え込むことになります。


現在に至ってはハイボール以外はウィスキーを飲むという習慣がある
お若い方はかなり少ないと思います。


キャバクラはいざ知らずスナックへと行ったことがない人が大多数で
お酒を飲む習慣が殆どないかたも結構いらっしゃいます。


ちょっと長々と書いてきましたが
要は日本人は洋酒(蒸留酒)とちゃんと対峙して飲むという文化が
今に至るまで根付いていないのだといまさらながら思い返しているのです。

この項不定期に続きます。



ジャズを目当てにお越しくださって方には
申し訳ないです。
次回は多分ジャズの記事です
たぶん えっと たぶん ね



2017年10月19日 洋酒のススメ トラックバック:0 コメント:0

ユゼフ ラティーフ、オーボエと中国の土笛 塤

先日おみえになったお客さんが
「吹奏楽部に入った娘がオーボエを担当させられて、可哀そう」
とおっしゃいました。

私はダブルリードの花形楽器であるオーボエを吹くのが
どうして可哀そうなのかと不思議に思いました。

どうやら吹奏楽の人気楽器と言うのはトランペットやサックスらしく
希望者の少ないオーボエを押し付けられたという事だそうでした。

   オーボエって人気ないんだ
   ユーホニウムや小バス、チューバならともかくさぁ


クラシックのオーケストラを聴く人たちには
オケの中の花形楽器といえばオーボエというのは周知のことですが
一般の人にとっては単に地味な楽器という扱いのようです。

シングルリードの楽器であるサックスやクラリネットはともかく
吹奏が困難で華やかな音色のオーボエには憧れがあります。

その方にはオーボエと言う楽器がどれほど素晴らしいのかをお伝えし
娘さんがうらやましいですよと言いました。

そうするととても嬉しそうにされてお帰りになりました。


ジャズを演奏するための楽器としてオーボエが選択されることはあまりありませんが
直ぐに思い浮かぶのは

"Eastern Sounds" (prestige)
Yusef Lateef


一目でわかるジャケットはドン シュリッテンのデザイン
 中近東っぽいタイポグラフィーがいいしごとしてますねぇ

このアルバムのB面一曲目「スパルタカスの愛のテーマ」で
吹かれるオーボエが曲想ととてもマッチしていて秀逸です。

オーボエとジャズが結びつかない方にも
ぜひ一度聴いていただきたい佳作です。


さて、このアルバムにはオーボエ以外にも
ちょっと珍しい楽器が使用されています。

ラティーフは民族楽器オタクなところがあるのですが
A面一曲目でほとんど耳になじみのない楽器でソロを取っています。

裏面のライナーでジョー ゴールドバーグがこの楽器について
  グレープフルーツぐらいの球体のフルートで
  チャイナタウンでラティーフが見つけてきた楽器
と記述しています。

しかし楽器の名称は不明であったようでどこにも記載がありません。


私の聴いた限りで一番近いのは
子供の頃にキリンビールの瓶を吹いて出した音によく似ています。

もちろん子供にはこんなにはっきりとした音階は出せないですけれども。

もしかして手練れのラティーフなら可能かも?


といった感じでこの謎の楽器について放置していたんですが
世はまさにネット時代
 調べれば直にわかるんじゃないの
 ネットで検索することしばし

おーっこれだろうよ ビンゴ!
シュン

楽器の名前は 塤
読みは 日本語でケン 中国語ではシュン

見慣れない楽器ですが歴史は古いようで先史にまでさかのぼるようです。
中世に至ってすたれていたようですが70年代復興したとあります。

youtubeにも吹奏の様子がありました。


比較的小さな楽器なようでラティーフの演奏より音域は高めで
現代の音楽に適応するように指孔も8っつあるようです。

ラティーフが使用した楽器は1200年ほど前の5つ穴のものだそうで
復興以前のもので少々違うものですが塤で間違いなさそうです。

ラティーフがこのアルバムを録音したのは1961年ですから
中国でこの楽器が再びスポットライトを浴びる以前の演奏です。

やるなぁ ラティーフ 


千年以上も前にすたれてしまった楽器であるので
本来塤はどんな音楽をかなでていたんでしょうか?

雅楽なんかを想い合わせて脳内妄想してみる私
   うふふ





この記事で紹介したアルバムです。
イースタン サウンズ



2017年10月17日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:2

jazzの語源であると言われるjaszの名を名乗る歌手

例によってネットラジオのジャズ局を聞きながらお皿洗いをしていたのですが
完全にジャズではないヴォーカル曲が流れてきました。

良くあることなのですがジャズ専門局を謳っているチャンネルでも
ロックや民族音楽など分類不能な曲がかかることがままあります。

その時流れてきたのはちょっと聞きにはフォークソングのように思えました。
直ぐ思いついたのはエヴァ キャシディの名前。

しかしエヴァの歌声にしては太目で少し硬質です。

誰かなぁと思ってモニターを確認すると
 "jaSz"
とありました。


  なんとまぁ"jasz"てな名前があるんかいな
とネットで検索すると該当の歌手とアルバムが見つかりました。


"Metro" (Rambling)
jaSz


jaSzと言う名前が芸名であるのか本名であるのかはわかりませんが
確かにそう名乗っています。

ふーむ


私 ジャズの歴史解説書以外で初めて"jasz"という言葉を眼にしました。

ご存知の方もいらっしゃるでしょうが数多くあるジャズの語源説の一つに
jaszと言う言葉があります。

アメリカ南部のフランス語を発祥とするアフロアメリカン達の用語で
"jasz"と言う言葉がありそこから"jass"と変化し
さらに現在使用されている"jazz"となり落ち着いたという説ですね。

意味はと言うと所謂4文字言葉と同義ですね。
 (イチローが使った"Fxxk"ってやつとか)


このjaszを名乗る歌手もフランス国籍のようなので
そういうこともあるのかなぁとも思いますが
ラッパーとかならともかくフォーク系の女性歌手の名前にしては
猥雑すぎる名前だと感じます。

若しや私の知るjaszなる言葉に他の意味があるのかなぁと調べると
ハンガリーの地名および民族に"jasz"という名称があるとわかりました。

彼女のバイオを見るとパリ生まれのマダガスカル育ちという事で
ハンガリーとはあまり無関係のようですけれども……



たったの百数十年前の事なのに
いまだに"Jazz"と言う言葉の語源ははっきりとしていません。

今のジャズにつながるような音楽を演奏していた人物が居て
その名前の"Jass"から発祥した  なんて説も


ただジャズの初録音となったレコーディングのバンド名には
ハッキリと"Jass"と記されているので"jass"から"jazz"となり
現在に至るのは確かなようです。


彼女の名前のおかげでもう頭の片隅に追いやられていた記憶が
思い起これたようですが疑問は解決しないままですな。

さて彼女フランスではブレイクしたようで
公式のPVがyoutubeにありました。


上記のアルバム”メトロ”ですが
ビデオにあるとおりにメトロで録音されたようです。

私個人としては彼女の歌とは無j関係ですけれど
パリの地下街の様子が昭和時代の大阪の阪神百貨店あたりの
風景とそっくりでとても懐かしく感じました。

小学生の頃の自分が思い出されました。

大阪の地下鉄を建設する際にフランスのメトロを参考にしたところが
多分にあったんじゃないでしょうか。

現在の大阪の地下街はもっと現代的になっていますが
フランス人は古きものを大切にするのか
若しくは必要のない改装は望まないのでしょうね。


このヴィデオに字幕が流れるとおりに
彼女は来日してコンサートも行ったようなのですが
私は全く未知の歌手でした。

知る人はしっているのかも
  Jasz








2017年10月14日 未分類 トラックバック:0 コメント:0

ジャズの世界でのD. Martinのお話

ジャズに関する記事の中でD. Martinと書いてあったら
誰の事だと思います?

一般の方々でしたら、まずはこの人でしょうね。


  「あーっ、加山雄三!」
  「って、ちがいますがな ディーン マーティン」

ジャズと言うよりはポップス畑のひとですけれども


も一つのヒント
レコード ジャケットに関する方でD. Martin と言えば



そうです デヴィッド ストーン マーティン

ヴァーヴやマーキュリーなどで数々の名ジャケットを残しています。






品格が高く芸術性の高いジャケットデザインは
レコードプレーヤーを持っていなくても欲しいという方がいるのもうなずけます。




ですがここで私が紹介したいのはもう一人のデザイナーのD. Martin

"Stitt Powell J.J." (Prestige)
Sonny Stitt


どうです この品格高くなく芸術性溢れないジャケット
  うふふふふふふふふふ

このジャケットのデザインはドン マーティンによるものです。

だいたいモダンジャズの推薦盤100選なんて本には
記載されている有名盤です。

ジャケットをクリックしていただいてもわかりにくいと思いますが
右下隅辺りに手書きで"D,MARTIN"と作者名が書き入れられています。

はじめてこのジャケットを手にしたときに私が思ったのは
 「デヴィッド ストーン マーティンにしては作風がちがいすぎるし
  いったい誰なんやろ?
  だいたいこの鳥みたいな 虫みたいなもんはなんなん?
  えらい おもろいジャケットやなぁ」

なんて首をひねっていたのですけれども これ以降にも


"Miles Davis And Horns" (Prestige)
Miles Davis
  


"Trombone By Three" (Prestige)
J.J. Johnson



"The Art Farmer Septet" (Prestige)
Art Farmer


うーん
どいつもこいつも キャラクターの 癖がすごい(©千鳥)
ムーミン谷にテラフォーマーズのクリーチャーが攻め込んできたような……

うなされて 変な夢みて汗かきそうですわ(笑)


だいぶと後になってわかったんですが
このジャケットのデザイナーはドン マーティンと言うお方。

アメリカで漫画家・風刺画家としては知らぬものはないほどの有名人。

かのマッドマガジンで長年主要作家として活躍した
日本でも愛好家たちには良く知られた人だったんです。


例によりましてこのありがたいネット時代ではこんなことは一瞬で判明するのでして
ホームページはこちらHP


ドン マーティンがまだまだ駆け出しであった頃に
携わった仕事がこれらのプレスティッジのジャケットデザインであったのです。

このジャケットデザイン大抵のジャズ愛好家達からは散々な不評で
 中身はともかくこのジャケットでは手に取ろうともおもわんわ
なんて平気で言われる始末。


個人的にはこのジャケットがプレスティッジのアルバムであったことに
とても幸せなで出会いであったと思います。

レーベルの個性に合致していて良かった。

ブルーノートやリヴァーサイドましてやノーグランやCTIだったら
爆笑でしたな。


はて スタイリストとしては並ぶもののないセンシティブなマイルズ
自分のアルバムのデザインを見て いったいどう思ったやら……

  うふふふふふふふ







2017年10月11日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:0

ラ・ラ・ランドでライトハウスとフランクリン、エイゾー、カールの健吾なるを知る

昨年アカデミー賞やゴールデングローブ賞などを総なめしたことで有名な
「ラ・ラ・ランド」ですが
私はさほど映画に興味がないうえにミュージカル不感症とあって
ジャズミュージシャン志望者が主役と聞いてもスルーしていました。

ところで深夜のラジオ番組で「ラ・ラ・ランド」の中で
実在のジャズクラブのライトハウスが登場すると紹介されていました。

  
ライトハウスは西海岸のジャズを語る上では重要な
ベーシストのハワード ラムゼイがプロデュースしたライブハウスです。

コンテンポラリーからメインバンドの多くの作品がリリースされています。

"Music for Lighthousekeeping" (contemporary)
The Lighthouse All-Stars



アフロアメリカンのジャズを主食とする私にとってはメインバンドのアルバムよりも
ライブ会場としてのライトハウスで録音された作品で記憶に残っています。

ぱっと思いつくままで

"Quintet At the Lighthouse" (Riverside)
Cannonball Adderley



"Live at the Lighthouse" (atlantic)
MJQ



"Live at the Lighthouse" (bluenote)
Grant Green


それに以前に紹介したリー モーガンのアルバムもそうですね。


近年の録音でのライブ盤を見かけなかったので
  ライトハウスってまだあるんかいなぁ?
と思って調べるとHPがありました。

見ていただくとわかりますがジャズのライブはもう申し訳程度の開催で
ロックやエスニックにレゲエなどなどなんでもござれのライブ カフェであるようです。


ライブのスケジュール表をみていて
  おおーっ
と思ったのがブランチコンサートと言うのが残念ではありますが
ベテランベーシストのヘンリー フランクリンのギグがありました。

ヘンリー フランクリンと聞いて
  あー あのベーシストね
とピンとくるのは相当のつわものでしょうが
近年もマイナーレーベルからリーダー作を続々発表しています。


"Two Views" (Skipper)
Henry Franklin





ライトハウスのスケジュール表をクリックしますと
次のようなyoutubeへと飛んでいきました。



ドラムにはカール バーネット
フロントにテナーサックスのエイゾー ローレンスと
これまたすれっからしのジャズファンには堪らない映像ですなぁ。
  ありがたや ネット時代

エイゾー ローレンスの名も一般ジャズファンにはなじみがないでしょうが
マイルズの追っかけ達には

"dark magus" (col)
Miles Davis


この作品で名前に覚えがあるはず。


私にとって彼の名前を覚えた作品はウディ ショウの

"The Moontrane" (muse)
Woody Shaw


そのほかではマッコイ タイナーの諸作品で
コルトレーンの役回りを演じているアルバムが思い浮かびます。


ヘンリー フランクリンも
エイゾー ローレンスも
カール バーネットも
アメリカとはいえニューヨーク在住でないと
なかなか日本までは様子が伝わるのは難しいですねぇ。

とは言えネットさえあれば
こうやって調べがつくのは本当に便利ですな。



さぁてライトハウスでの演奏が映画の中にあるならば
見てみるのもいいかと思っていたら
演奏シーンはライトハウスではなくセットで撮影されたらしいです。

なーんだ 名前だけか……
 



2017年10月09日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:0

大谷ではなくジャズの二刀流の今後 セオ クロッカー

ニューヨークのスモールズは当日のライブの様子を太っ腹にも
ネット上で無料ライブ配信してくれています。

ただ、アメリカと日本では時差がある為に私が店にいる時間帯では
たいていメインのステージは終了していてアフターのジャムセッションです。

飛び入り参加のジャムセッションの事ですから
内容は推して知るべしでしてほとんど学芸会に毛が生えた程度ですが
時折実力派ミュージシャンが演奏していたりして驚きます。


少し前の事ですがスモールズのネット配信のライブ中継をかけながら皿洗い。

いつものごとく鑑賞に耐えるほどの演奏ではないなと思っていたら
急に力強いトランペットの音が聞こえてきました。

あわててモニターの前に駆け寄ると特徴のある顔立ちの
スカジャンを着たトランぺッターが映し出されていました。

それは紛れもなくセオ クロッカーでありました。

セオの肉体を感じさせるラッパの音色はやはり魅力的ですなぁ。


以前オーケーと言うレーベルを紹介したことがありましたが

セオ クロッカーはそのオーケーよりメジャーデビューを果たしています。

"Afro Physicist" (Okeh)
Theo Croker


内容はと言いますとジャズにファンクやヒップホップなどの要素を取り入れた
まさに現代のミュージシャンが作り出す作品となっています。

ゲストにはなるほどと言った感じのロイ ハーグローブにステフォン ハリスが
参加しているのですがヴォーカルにはディー ディー ブリッジウォーターも参加。

現代風のアルバムに仕上がって入るのですが
昔からのジャズファンが全く馴染めないといったほどではなく
バランスが良くカッチリまとまった内容です。



ところがですねセオ クロッカーはトラディショナルなジャズもこなすんです。

"In the Tradition" (Arbors)
Theo Croker


アルバムのタイトル通りにトラディショナルなジャズからスイングの範疇で
吹き込まれた作品です。

アーボスと言うレーベルをご存知の方には
それだけで理解していただけると思います。

なんとも器用なトランぺッターだなぁと思っていたら
セオ クロッカーはドク チーサムのお孫さんなんだそうです。

はぁ さもありなん。


ニューヨークで演奏をするのと並行して
上海で伝統的なジャズも演奏しているそうです。

うーん ビックリ。


個人的には先にも書いたとおりに
セオ のバランス感覚の良さが優等生的な演奏に思えて
もう少し自由さが出てくるのを待ち望んでいるのですが
ジャムセッションの中で際立っていた彼の音色を高く買っています。

セオ クロッカー
どっかでバケてはくれませんかなぁーーーー

はい、わたくしはすれっからしであります。




2017年10月03日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:0