FC2ブログ

香りで味わうウィスキーの楽しみ方

シングル ショット グラス
以前の記事でストレートで味わう入門ウィスキーの紹介をしました。

ウィスキーを楽しむ様々な要素を今回は書いてみたいと思います。


何よりも肝心なのはこれまでに述べてきたとおりに香りです。

ウィスキーの香りに意識を持ちながらストレートで味わっていると
色々な香りの要素を見つけ出すことができます。

先ず誰にもわかりやすいのはフルーツのような香りだと思います。
レモンの香り
パイナップルのような香り
オレンジの香り
メロンの香り
ジャムのような香り
草の香り       etc.


フルーツ以外にも甘さを思わせる香りもあります。
蜂蜜の香り
ヴァニラの香り
チョコレートの香り
カラメルの香り   etc.


そのほかにも感じられるものとして
ミントの香り
ジャスミンの香り
ラヴェンダーの香り
じゃ香の香り
穀物(麦)の香り
なめし皮の香り
鉱物の香り     etc.


そしてモルトやブレンディッドスコッチの特徴といわれる
煙(ピート)のかおり
ヨードの香り

そのほかにも
湿ったような香りだったりトーストのかおりだったりと
ウィスキーによって独特で様々な香りが感じられます。

自分の記憶の中にある
他人とは共有出来ないような言葉の香りもあると思います。


これらの香りがすべてのウィスキーから感じられるわけではありません。

何種類かの特徴的な香りしか感じられないものもありますし
十種以上の香りが探せるものもあります。


ウィスキーの香りの立ち上がり方にも
時間をおいて変化があります。

先ずはウィスキーをボトルからグラスへと注いだ途端に感じられるもの
そしてグラスを鼻先に持ち上げた時に感じる香り。

これらの香りの事をトップノートと呼ばれることがあります。


そしてウィスキーを飲みこんだ時に感じる香り。


飲み進むうちにグラスの中のウィスキーの温度も上がり感じるもの
そしてウィスキーが空気と触れ合うことによって香りだすものもあります。


最後に見過ごされがちな香りとして
ウィスキーを飲み干した後のグラスに残った香りがあります。

それも飲み終わった直後の香りと
その後放置した後の香りではかなり変化します。



こうやって色々な角度から香りに注視していると
たくさんの香りが一杯のウィスキーに宿されているのがわかります。

最初の内はなかなかそれらの香りを感じられないかもしれませんが
何度も繰り返すうちにどんどんと探し出せるようになります。

ウィスキーの中に記された
生まれや長い年月の痕跡を読み解くような感じです。

感覚としては読書みたいですかね。

そうなればしめたものです。
いやしめたものだか
ウィスキーの虜になるなかはわからないですけれども。

ただただお酒を酔っぱらう為に飲むよりは
楽しみが膨らむのは間違いないです。


このあともう少しこの項続きます。


2017年11月28日 洋酒のススメ トラックバック:0 コメント:0

頭文字の曲でもう一つ O.G.D.

頭文字の曲について記事を書いたらもう一つ曲を思い出しました。

O.G.D. (Wes Montgomery)


"The Dynamic Duo" (verve)
Jimmy Smith - Wes Montgomery


上記のアルバムで"O.G.D."と言う題名の曲が演奏されています。

さてこの"O.G.D."と言う頭文字ですがこれはとてもシンプル
Organ
Guiter
Drums
から取られたものです。

つまりはオルガン トリオと言うわけですね。
あまりに単純で拍子抜けするくらいです(笑)。


このアルバムの"O.G.D."を聴いたときに
 あーあ あの曲か
と思い当たりジャケットを見て「おやっ」と感じました

自分がピンときた題名は"Road song"だったのです。

この曲については

"Road song"  (A&M)
Wes Montgomery

この表題曲で聴きなじんでいた曲だったからです。

何のことはないいわゆる異名同曲であったのですね。
英字でよくakaなんて記載があります。


この"O.G.D=Road song"ですけれど
軽やかにスウィングして心がうきうきとするような曲想は
まさにRoad song"のほうがピッタリとくる気がします。

大型のバンにハモンドとギター、ドラムセットやアンプを積み込んで
ジャズクラブからジャズクラブへと旅する様が思い浮かびます。


先ほどのアルバムで共演しているジミー スミスですが
重量のあるハモンド オルガンを積んで移動するのに
なんとパッカードの霊柩車を使っていたそうです。

長い間使っていたミルク運びのバンにガタがきて
思いついて霊柩車を使ってみたそうです。
重い棺を載せたり降ろしたりする機構が
重量のあるハモンドを積み下ろしするのにとても都合がよいのだとか。


以下ジミー スミスの持ちネタですが

例によって霊柩車にハモンドとギタリストを後ろに積んで
クラブへと急いでいると警官に止められて
積み荷を確認されたそうです。

そしてなんと生きている人間を乗せて霊柩車で運ぶのは
違法だとして検挙されたそうでして……


もう一つ彼の持ちネタで

バッファローのクラブに乗り付けて
ステージにオルガンをセットしていたところ
クラブに音楽を聴きに来たお客さんが彼の霊柩車を目にして
「おいっ ジミー スミスがどうかしちゃったのかい!」
  と 叫んだとか


所謂アメリカンジョークですかね。

因みにジミー スミスの車を見て
オルカニストの間で霊柩車が流行したなんて話も


話はウェス モンゴメリーに戻りますけれども
このアルバム"Road song"は公式に発表された
彼の最後のアルバムになりました。

文字通りにウェスの最後のロードへの
歌であったのかもしれません。


2017年11月18日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:0

MRC からC.T.A.そしてU.M.M.G.謎の頭文字O.T.Y.O..G.

前回の記事でエマーシーと言うレーベルがM.R.C.の頭文字から
名付けられたことを書きました。

  そう言えば頭文字がつけられた曲もあるなぁ

その流れで思い浮かんだのがジミー ヒースの名曲"C.T.A."

"C.T.A."の曲名はいったい何の頭文字から来ているのだと思います?

私が最初にこの曲名の解説を読んだもの(確か誰か日本の評論記事)には
  Chicago Transit Authority(シカゴ交通局)
のことだとありました。

ニューヨークならまだしもシカゴとはこれいかに
ヒース三兄弟はフィラデルフィア生まれのはずですが
まぁ、そんなものかなぁと思っていました。



ところがどっこい
その後ジミー ヒースのアルバム


"Picture of Heath" (Xanadu)
Jimmy Heath


にあるジャケット裏面マーク ガードナーのライナーノーツによれば
 Central Trucking Agency(中央運送業)の略だとあります。

これはブルーノートのオフィスのそばにあった会社であるとのこと。

"C.T.A."の初出がブルーノートのマイルズの作品

"Miles Davis vol.2" (bluenote)
Miles Davis


であったことを考えあわせてみれば
この説がもっともらしいと思えます。

結構こういったいい加減な理由で曲名がつけられることもままあること。

先の  Chicago Transit Authority(シカゴ交通局)説は
なんだか日本の評論家が英略字辞典か何かで調べて
適当に書いたような気がしてきます。


と言うわけでこれで"C.T.A."の意味について
Central Trucking Agencyで一件落着
と思っていたんですがその後登場したのがこの本

マイルス・デイヴィス自伝
‎ クインシー・トゥループ共著


この本のマイルズの証言によると
"C.T.A."というのはジミー ヒースが付き合っていた
アフロアメリカンと中国とのハーフの彼女の名前
Connie Theresa Ann から名付けたというのです。

マイルズの彼女にフィリー ジョー ジョーンズの彼女もあわせて
三組のカップルでデートをしたとも自伝に書かれています。

作り話でこんなことを伝記に書くとは考えにくいですし
"C.T.A."の真実はConnie Theresa Ann で極まったと思います。

知れてみればなーんだって感じですけれどもね。


次に取り上げる頭文字の曲名は
デューク エリントン楽団ビリー ストレイホーンの名曲"U.M.M.G."

"U.M.M.G."の頭文字はと言いますとUpper Manhattan Medical Groupであると
いくつもの記事に解説があります。

そのアッパー マンハッタン メディカル グループとは何かというと
エリントンの主治医アーサー ローガン博士の所属していた
医療機関の名前だそうです。

珍しくディジー ガレスピーが参加していることで知られるアルバム

"Duke Ellington / Jazz Party" (colombia)
Duke Ellington


"U.M.M.G."も演奏されているのですが
この時のスタジオにはアーサー ローガン博士も居合わせていたようです。


さてさて
私が頭文字の意味が分からずにずっと困っているのが
ソニー ロリンズの曲"O.T.Y.O..G."

"Dancing in the Dark" ( Milestone)
Sonny Rollins


あまり取り上げられることが少ないアルバム「ダンシン イン ザ ダーク」ですが
この中で"O.T.Y.O..G."が演奏されています。

ロリンズもこの曲が気に入っているようで
コンサートでも度々演奏しているので
ファンのあいだでは聴き馴染みのある曲です。

"O.T.Y.O..G."がいったい何を意味するのか
何かの記事で見たこともなくネットでも判明しませんでした。

ふーむ 何のことやらねぇ
どなたかごぞんじないですか?

もやーっとするわぁ







2017年11月14日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:0

宮沢賢治と小岩井からエマーシーを思った

物心ついたころからずーっと本を傍らから離さずにいるのに
有名でありながら縁のない作家と言うのも結構います。

これと言った理由も無いのですが
手に取ることが今まで無かった作家の一人に宮沢賢治がいます。

教科書にも載るようなひとですが
ちゃんと「銀河鉄道の夜」を読んだこともありません。

頭の中に残っているのは
「注文の多い料理店」ぐらいかしら


先日たまたま宮沢賢治に関する思い出を語った記事を見ましたら
賢治が小岩井農場と関係が深かったことが記されていました。

なんと小岩井農場に関する詩まで書いているのですね。
  「心象スケッチ 春と修羅」
        詩「小岩井農場」

宮沢賢治命の人には当たり前の話なんでしょうな。


私にとっての小岩井農場といえば

 
レーズンバターですね。

もう四半世紀ほど前の事ですが
飲みに行ったさきにレーズンバターがメニューにあると
頼まずにはいられなかったことがありました。

ちょっとしたバーなんかでは自家製のレーズンバターを用意してあったりしてね。

それで 結構な確率で供されるのが小岩井のレーズンバター。
うふふ    今は全然食べたいとも思わないですけれど


で表題の話なんですが
小岩井農場の小岩井ってどうやって社名になったかご存知です?

小岩井さんが創業者だとおもっている人も多いんじゃないでしょうか。

正解と言えば正解なんですけれども
小岩井は一人の人の姓ではないんですね。
創業者
  小野 義眞
  岩崎 彌之助(教科書に出てくる岩崎彌太郎の弟)
  井上 勝
の三人の名前の頭文字をあわせて小岩井としたんです。

社名あるあるでは「ブリジストン」の石橋
「SUNTORY」の鳥井と並んで三代社名あるあるですな(嘘ぴょーん)




で先回の記事でローランド カークの「ドミノ」を紹介したせいか
思い出したのがジャズレーベルのエマーシーのお話。



まぁなんといっても著名なのはヘレン メリルの出世作ウィズ クリフォード
サブリミナルなジャケットでも有名

さてこの有名ジャズレーベルのエマーシーですが
この社名は親会社のマーキュリーから名付けられました。

Mercury Record Companyの
頭文字から M R C
エマーシー

という事で正しくは「エム アー シー」と発音するとのことです。
レーベルのロゴの綴りも正確には"EmArcy"

いやぁ一文にもならない蘊蓄感たっぷりのお話でしょ(笑)。


この親会社のマーキュリーはいわゆる総合レーベルですので
クラシックからポップスまでなんでもござれのレーベルなんですけれども
その中からジャズに専門特化して発売するレーベルがエマーシーなんです。

ところがですねぇにもかかわらずマーキュリーのレーベル名でも
ジャズの作品が発売されているんです、

たしかキャノンボールなんかはマーキュリー、エマーシー両レーベルから
アルバムが発売されているはず。

そのうえもう一つのマーキュリーのレーベル
ライムライトからもキャノンボールは出ていますなぁ。

あっ ローランド カークもライムライトから出ていますね。

ややこしいなぁー マーキュリーは

その上現在はマーキュリーはヴァーヴ傘下ですわな。

うーん うーん


これより先はまたの機会に
     誰が興味あんねん (©ヤナギブソン)


2017年11月08日 未分類 トラックバック:0 コメント:0

洋酒をストレートで楽しむ器

シングル ショット グラス

先の記事ではストレートで手始めに楽しむのにふさわしいスコッチを紹介しました。

ストレートで洋酒を楽しむ場合に専用のグラスがあれば
さらにおいしく味わえるようになります。

昔からバーでウィスキーなどをストレートで供するために
ショットグラスが使用されています。

様々なショットグラスが販売されていますが
古典的なシングル(一オンス)用のものが最適です。

上記の写真のように様々なデザインのショットグラスが
昭和の終わりぐらいまでは何とか手に入ったのですが
最近ではダブルサイズのモノはあってもなかなかシングルのものは少ないようです。


アマゾンンで探してみた中では
木村カラスがうすはりシリーズで作成しているものが良さそうです。


少し気になるのはこのグラスの重量ですね。
ある程度持ち重りのするほうがウィスキー自体にボディを感じるように思います。




もう少し見てみると上のようなグラスが見つかりました。

少し値段は張りますがモルトウィスキー専用に作成されたようで
使い勝手が良さそうです。

もちろんモルトウィスキーだけではなくてブレンドウィスキーも楽しめます。


ちょっと気を付けてほしいのが



このようなティスティング用に作られたグラス。

本格を気取ったバーなどでも使用されているようですが
これはウィスキーを楽しむ為のグラスではなくティスティング用です。

ウィスキーの香りを判別しやすくするには良いのですが
味わう為にはボディが痩せてしまって飲みごたえが乏しくなります。

ウィスキーのあらを探す為のグラスと言っても良いでしょう。

私も20年ほど前に幾種類かのこのようなティスティング用グラスを
使用してみましたがウィスキーの味わいが軽くなってしまうので
従来通りのグラスを結局使い続けています。

あくまでもティスティング用であってウィスキーの味わう為には
昔から使われている上記のようなショットグラスが最適です。

ただウィスキーの香りを判別したいときには良いと思います。


ちょっと話は日本酒の話になりますが
日本酒でもリーデルなどからワイングラス様の専用グラスが
発売されていますが同様に日本酒の飲みごたえがなくなり
スカスカになってしまい使用に堪えませんでした。

これもまた日本酒専門店などで使用しているのを見かけるのですが
無神経だと感じます。

ワイングラスで楽しむ日本酒などと言うものいいがありますが
苦笑するしかありません。

日本酒にはこれまでに培われてきた素晴らしい酒器があるじゃないですか。

こんなところまで西洋にかぶれる必要はないですなぁ。



ネットで簡単に探すのも良いですが
古い町の瀬戸物屋さんがあれば
昔のショットグラスが残っていることもあります。

現在私がお店で使用しているショットグラスは
街歩きのなかで出会ったグラスたちです。

ただ街の瀬戸物屋さんもどんどんと少なくなっていまして
残念なことです。

うちの商店街でも瀬戸物屋さんは一軒もなくなってしまいました。


どこかで使い勝手の良いショットグラスが見つかるといいですね。



洋酒のススメまだ続きます。




2017年11月07日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:0

ドミノがぐるぐるワルツを踊る ローランド カーク

またぞろあまたの中を奈良健康ランド症候群が襲いまして……

今度はシャンソンの名曲「ドミノ」が頭の中で鳴り響いています。

本朝ではペギー葉山によるものがヒットしたそうですが
さすがに私の歳では聴いたことがありません。

もう本当に古典的なシャンソンの曲調ですので古い曲だと思っていましたが
調べてみると50年の作曲。

あれっ  と思いましたが
どうやら古曲を発掘して復曲させたもののようです。

歌詞はと言いますともう典型的なシャンソンの内容でして
   ある女性が浮気性の男に恋心を抱き
   一旦恋仲にはなるが
   案の定男は他の女のもとへと去り
   戻るはずのない男の事を
   まだ愛しているから 帰ってきてと願う
というもの。


シャンソンの内いくつかの曲はジャズでもスタンダード化しているのですが
これほどきれいなメロディーですのに
そのメロディー故と言うべきかヴォーカル物はあっても
インストではあまり演奏されることはありません。、

とはいえ名盤とされるアルバムがこれ

"Domino" (Mercury)
Roland Kirk


あるバムタイトルがズバリ 「ドミノ」
表題曲の「ドミノ」を三分半ほどの演奏で
一気呵成に吹き上げています。

タイトで内容の濃い演奏ぶりがこのアルバムの評価が高い理由でしょう。
確かにカーク初心者にはうってつけのアルバムかも。


暴走してやまないダンプカーのように
ハミングしながらフルートを吹き
三本いっぺんにサックス類をけたたましく鳴らして
ノーズフルートにサイレン足を踏み鳴らし
ゴングが轟き阿鼻叫喚のなかエンディングを長々と終える

こんなカークがお好みならばちょっと物足らないかもしれません(笑)。


たまーに 「ドミノ」の事をジャケット写真のように
ゲームのドミノ牌の事だと思っていらっしゃる方がいますが
ドミノはもちろん人の名前でドミニクの愛称ですね。



えー 私の頭の中に響いている 「ドミノ」はカークの物ではないようでして
  はて ほかに 「ドミノ」のインストは……
と思いながらひらめいたのが


"another git together" (Mercury)
Jazztet (Art Farmer Benny Golson)


こちらのドミノはと言いますとカークのようにいっぺんにやっつけるような事はなく
シャンソンの流儀で静かにアート ファーマーのフリューゲルホーンで
低く呟くように二管を従え始まります。
  ドミノ  ドミノ 愛しいドミノ

トロンボーンのグラチャン モンカーⅢ!
テナーのベニー ゴルソン
ピアノのハロルド メーバーンへとソロが引き継がれるうちにちらちらと
心の中の熾火がゆらめくように見えはじめ
最後にファーマーのフリューゲルが嗚咽を交えてむせび泣く


できるならば ちあきなおみの独り舞台であじわいたいなぁ


このジャズテット盤もよろしいのですが
しかし

私の頭の中で鳴っているドミノではない

うーん
こまったこまった こまどりし
  ジョージ ---っ


   ドミノ ドミノ
     ぐるぐるぐるぐる ワルツはまわる





2017年11月04日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:0