ジャズから逃げられない運命か




ジャズとは言わないでおこうと思ったのですが


今年のお正月もまた京都で過ごしました。
ここ3年ほどは決まって京都で正月の2日を過ごしています。

お正月の京都なんか宿がとれないのではないかと思われるかもしれませんが、ビジネスホテルなんかはかえってとりやすかったりします。 
そのせいもあって何となく京都で正月を過ごすようになっています。

さすがにくさっても京都でして、古都で迎える正月というのは独特の凛とした味わいがあります。

と言ってもいつものように秘書のリムスキーと二人連れですと神社仏閣のたぐいへはほとんど寄り付きません、
今回も申し訳程度に下賀茂神社へ初詣を済ました後は、そそくさと精進落としへと向かいました。

京都というところは昼酒をたしなもうと思うとなかなかいいお店がありません。
私やリムスキーのようなダメ人間達には非常に厳しい土地柄なのでございます。

いつもならば、「たつみ」と言う京都の中ではオアシスのような素敵な居酒屋さんがあるのですが、今日は正月とておやすみなのは先刻承知。

ならばとかねてより知ったる京極の「スタンド」へと足を運びました。
上記の写真をご覧下さい。
大入りの額さながらにまだまだ十分外は明るい時間というのに、我々同様のダメ人間達でごった返しております。

スタンドという名前からしてもとはカフェかホールででもあったのでしょうが、見事に時代がかった映画のセットのような風格あるたたずまいであります。

その昔京都で学生であったころの私は、スタンドというお店は知ってはいたものの扉のガラス越しに伺えるチロルハットのご老人達に恐れをなし、ついぞ店で酒を傾けることはありませんでした。

以来年月を重ね、紅顔の美青年は厚顔の中年へと変貌を遂げスタンドで何の違和感も無く杯を口へと運んでいるのでした。


さて、一旦宿へとチェックインを済ませた後に再び街へと繰り出したのが




この様なお店でありました。
いつもならば、まあこの様な若い人の集うようなお店に入ることは無いのですが、お正月のこととてすこしはリムスキーの趣味にも合わせての選択であります。

可動式の御簾で、隣のお客とは仕切られているにもかかわらず、下の客席からは一段高いところにしつらえてある座敷席。否応無く下からの視線を気にしなくてはなるまいと思うのですが、なんともけったいなつくりだと思うんですが。
 
さて、ここのお店のBGMとしてかかっていたのがエラ フィッツジェラルドでありました。

それとわかった瞬間リムスキーの顔が困ったような表情を浮かべました。

というのも私は基本的にジャズのBGMが流れる飲食店には足を踏み入れないことにしているからです。

どうもジャズが流れていると、そっちの方に気がいってしまって合い方の話が上の空になってしまうのです。
そのうえ酒の味も食事の味もわからなくなってしまいます。

BGMらしい曲の選択ならばそれほどでもないのですが、マイルズやらコルトレーンやらリー モーガンやら決して聞き流すにはたやすくない物がかかることが多いのです。
これは多分有線の選曲に問題があるのでしょうが、それでよしとしているお店の見識も疑ってしまいます。

最近は焼き鳥屋に入ろうが焼肉屋に入ろうがジャズが流れていることが多く、私のような人間はとても困ってしまいます。

ジャズさえ流れていれば、何となくおしゃれだと言うことなんでしょうがね。
ジャズ屋さんはお客さんで鈴なりなんて事にはならないのもこれまた不思議なことです。
ジャズも単なるアクセサリーに過ぎないのでしょうね。

ということで、ジャズが流れているお店は即座に席を立つことを旨としているのですが今日は正月。
ぐっとこらえて、エラの次にシナトラが流れて、その次にカーメンがかかると言うなんとも情けない選曲もがまんがまん。
 
次に入ったお店が先斗町の個室系の居酒屋さんでしたが、これまたBGMがジャズ。
こんどはまあなんとハードバップのオンパレード。懐メロ大好きな団塊爺さんなら大喜びでしょうが……
ここはさっきとは違うチャンネルの有線だったのでしょう。

さて、最後はもう開き直りましたです。同じく先斗町に店を構える、バーへと行きました。
ここはもう当然のごとくジャズが流れていました。バーと名のつくお店はもう99パーセントジャズが流れているのではないかしら。

おまけにここで働いているお店の方は京都のジャズハウスで勤めていたとの落ちまで付いていました。

やっぱり今年もジャズの呪縛からはのがれらることが出来ない一年となりそうです。



2007年01月05日 ジャズではない話 トラックバック:0 コメント:6

こんばんは。

最寄に京都のような観光地があって羨ましいです。小生が名古屋勤務をしていた頃、京都には何度か足を伸ばして楽しんでいました。

京都のお店は田舎者には敷居が高くて入るのに躊躇したものでした。所謂一見さんお断りのイメージがあるので。

代わりといっては何ですが、『しあんくれーる』というジャズ喫茶(酒あり)でウダウダしているのが好きでしたね。

冬の京都、いいなあ・・・。

2007年01月07日 ぬどい URL 編集

ぬどいさん、こんばんは。

京橋と言う都会の真ん中へ住んでいるおかげで
京都にも奈良にも小一時間というありがたい境遇にあります。
残念なことに店がありますので早々たびたび訪ねるわけにはいきませんが。

しあんくれーるというのも懐かしい名前ですね。
ちょうど私が店を始めたころにつぶれてしまいました。
「二十歳の原点」なんて言っても今の若い人にはわからないかもしれないですね。
マイルスと寝たのが自慢の女主人が有名でしたね。
学生のころはなんとも思わない京都でしたが確かに冬の京都は趣のあるところです。
冬場は観光客も少ないですしね。
ただ京都の冬はとんでもなく寒いんですよ。大阪の人間は京都の根性の悪さは夏の暑さと冬の寒さのせいだといっております。

2007年01月07日 Sonny URL 編集

こんばんは

なんだかんだ言っても京都は良い所ですよね。確かに盆地なので、冬の寒さと夏場の蒸し暑さは半端ではありませんが、風情は捨てがたいです。
ご承知の通り、京都にもジャズ専門店があるので、そこで聴く分には、当たり前ですが、確かに京都に限らず、最近は焼き鳥屋からラーメン屋まで、ジャズ、ジャズ、ジャズ…ですね。
「女性に受ける」という声も聞きますが、どうなんでしょうか。

ところで「二十歳の原点」は、「原点」のひとつです。
岩波ホール支配人と偶然同じ名前の高野悦子さん。立命館大でしたよね。
大阪の人の感想は、「ぶぶ漬け」の世界でしょうか。
とりとめのないコメントで、すみませんでした。

2007年01月07日 しゅう URL 編集

しゅうさん、コメントありがとうございます。

しゅうさんは、私よりいくつかお若いようですのに、「二十歳の原点」が「原点」のひとつとは少し驚きました。
私の場合はかなり年上の大学の先輩に薦められ読んだ記憶があります。
学生運動などもうほとんど無い時代でしたので結構よその国の話みたいな気がしました。
当時は立命館の学舎の前にちょうど「しあんくれーる」がありましたのでよく日記に登場したんだと思います。
今は学舎も「しあんくれーる」もなくなってしまいました。
丸善も無くなり檸檬を置きに行く場所もありませんね。
昔話は苦手ですが、すこしばかり思い返しました。

2007年01月07日 Sonny URL 編集

こんばんは。
年末に作ったblog訪問していただきありがとうございます。
おっしゃる通り、今日は、たまたま表参道のちょっと高級なリストランテエノテカに行きましたが、クラシックではなくジャズ!食事よりもついついジャズに気を取られ、このボーカルとギターDuo誰だっけかなとかで食事に集中できなくなるのも哀しいですね。
神戸に住んでるので一度、おじゃましたいと思います。
それではまた

2007年01月07日 tetsukenta URL 編集

tetsukentaさん、コメントありがとうございます。
音楽を趣味とする人の中でもヘビーユーザーである人たちは、結構BGMについて困っているんじゃないかなと思います。
お店の側としては無音であるよりは何がしかの音楽がるほうがよいとのはんだんなんでしょうが、なかなかいたしかゆしといったところですね。
何よりもBGMが問題になる人間が少数でしょうから、あまり真剣に考慮されることも無いのだろうなと思います。
神戸には少ないですが古い物ならちゃんとジャズが聴ける場所があり、素敵なところですね。
お立ち寄りいただけるのはありがたく思います。
楽しみにしております。

2007年01月08日 Sonny URL 編集












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