個性派デュオの成果




"None but the lonely heart"
        ノン バット ザ ロンリー ハート
 Charlie Haden & Chris Anderson
         チャーリー ヘイデン クリス アンダーソン
                  Naim 022


チャーリー ヘイデンという人のベースの音がたまらなく好きです。
まるで塊のような強靭な音色。にもかかわらず柔らかな空間を作り出す不思議なベースです。

ベースの音色だけでなく、音のつむぎ方といいその奏法もとても個性的なベーシストです。ヘイデンはもともとクラリネットの奏者であったそうで、ベースはほとんど我流でマスターしたと言う話をどこかで読んだことがあります。

とんでもなく個性的な演奏と言うのはウェス モンゴメリーの例にもあるように独学から生まれることがままあります。システマティックな演奏の上達法が、ジャズでは演奏の個性を奪うことにもつながると言うのはなんとも面白いことだと思います。


このアルバムでのもう一人の主役のピアニスト、クリス アンダーソンですが極端に寡作であるがために世間でよく知られるのはジャズランドでの"Inverted Image"ぐらいではないでしょうか。

80年前後よりバリー ハリスがクリスのピアノを紹介するのに尽力したおかげで、いくらかは晩年に録音が残っています。バリー ハリスはクリスアンダーソンがピアノを弾いた後では自分が演奏するのはいやだとまで言っています。

盲目のミュージシャンと言うのは独特のタイム感覚や音色使いをすることがあります。一番の例としてはレイ チャールズがあげられると思います。

クリスの和音の使い方や音の配列、タイミングと言うのも全くのワン エンド オンリーなもので、まさに個性の塊のようなピアニストです。
そのユニークな音使いを自分の物にしたくて、ハービー ハンコックが弟子入りを志願したと言うエピソードもあります。またビル エヴァンズも大きな影響を彼から受けました。


クリス アンダーソンとチャーリー ヘイデンという超個性派のデュオというので、想像してみるだけではバラバラに演奏が空中分解してしまうのではないかなとも思えます。

求心的な演奏をするヘイデンとこれまた内省的であるピアニストのクリス アンダーソン。実際にこのアルバムを聴いてみるとこれが実に息のあった演奏になっています。お互いがお互いの音を良く聴いているのが手に取るように分かる演奏です。

演奏する曲もミディアムからスローのバラッズばかりで、じっくりと耳を傾けるのにふさわしいアルバムになっています。そのうち数曲はクリス アンダーソンの独奏です。


また、このアルバムはイギリスのオーディオ メーカーのナイムが細心の注意を払い天井の高い小ホールを借り切って録音を行っています。自然な残響を活かした好録音盤としてもおすすめです。


個性的な哲学者であるベーシストと自分の中にコツコツと音を作りこんできたこれまたユニークな孤高のピアニストとの会話。

聴いてみたいなとはお思いになりませんか。



すいません、ちょっと調べてみましたが少し入手困難なようです。

2007年02月14日 埋もれたCD紹介 トラックバック:1 コメント:6

チャーリー・ヘイデンのベースは、オーネットのアルバムしか聴いたことがないのですが、とても好みの音です。

>聴いてみたいなとはお思いになりませんか

なります!(笑)

で、海外ですが、ここは比較的まともな値段かと。↓

http://tinyurl.com/3yzzjd

送料次第ですね。

2007年02月14日 piouhgd URL 編集

piouhgdさん、こんばんは。

ご紹介戴いたショップは初めて知りました。もし利用されたら、使い勝手など詳細を教えてくださるとありがたく思います。
アメリカ盤はいいとしても、ヨーロッパ盤っていうのは結構高くなってしまいますね。
中古で見つかるとそれなりの値段で手に入るんですが。

2007年02月15日 Sonny URL 編集

送料を調べてみました。
一番安くても、9.55ドルだそうです。
これだと、アマゾンのマーケットプレイスで購入するのとあまり変わらないようです。
ですので、もう少し探してみます!

2007年02月15日 piouhgd URL 編集

piouhgd さん、

わざわざ、送料をお知らせくださりありがとうございました。
私はこのアルバムをnaimのestoreで直接購入しました。他の商品とあわせて購入したので送料が不明ですが、一枚あたり3000円ほどしたはずです。
実はこのアルバムにはアナログディスクがあり他のショップでは入手できなかったので、直接購入しました。確か5000円近くしたのではなかったかと思います。
普段なら絶対に買わない値段なんですが、ポンドとドルの通貨を間違えて注文してしまったのです(笑)。
このCDは中古屋さんで友人のために買ったときには1500円程度だったと思います。
個人的には新品で3000円以下で手にはいるならいいかなと考えます。
安く手に入るといいですね。

2007年02月16日 Sonny URL 編集

こんばんは。
このアルバム、先月やっと見つけました。
既にご存知かもしれませんが、今、輸入盤にライナー付けたのが売ってるようです。

今のところ、まだ理解したとは言えず、心地良さを楽しむのみではあるのですが、非常に良い作品だと思います。
TBしてみましたので、よろしくお願いします。

2007年11月21日 piouhgd URL 編集

piouhgd さん、こんばんは。

輸入盤のの発売は知りませんでした。TBありがとうございます。記事を拝見しにお伺いします。

2007年11月21日 Sonny URL 編集












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2007年11月21日 call it anything