鉄板のロリンズ




さて今回ももう少しロリンズのコンサートのお話を。

良くお話しするのですが、ロリンズと言う人はコンサートの出来不出来の差が非常に激しい人です。これに関しては彼が本来の意味であるアドリブをとるミュージシャンであると言うことに起因していると思います。

この度のコンサートにあたっても「今回のロリンズは当たりかなぁ、はずれかなぁ……」なんて考えながら足を運びました。

結果を言いますと今回のフェスティヴァルでの公演は非常に平均点の高い水準のそろったコンサートでした。
全ての演奏において破綻らしい破綻も無く、非常に安定した演奏振りでした。
しかも前の記事において書いたとおり若々しくはつらつとした音を聴かせてくれました。

こういった出来のいいカッチリとしたコンサートと言うのはロリンズにしては珍しいように思います。


そう言いながらも今回のコンサートに一抹の不満を感じている私がいます。

ロリンズがまさに神懸かるとしか言いようのない凄まじいまでの演奏を何度か経験しているためです。今回の公演ではそこまでの凄まじい演奏は聴けずじまいでした。

ミューズの化身であるかのような神が降りてきたさまでテナーを吹き鳴らすロリンズ。

ひとたびでもこの有様を経験した者は、ジャズの何であるかなどというものはわからずともとてつもない演奏の前に感動をおぼえることになります。
うちの良き相方のリムスキーですが、彼女はまさに神が降りてきた状態のロリンズの姿を初めての生ジャズで経験しました。

その後遺症かある程度のジャズコンサートではなんだか物足りなさを感じてしまうようになりました。

 げに恐ろしき神懸かりのソニー ロリンズ



前回のコンサートのロリンズは今回ほど体調は万全ではなかったと感じました。
体の衰えもはっきりとみてとれましたし、サイドメンもロリンズの演奏がスムースに運ぶことに細心の気遣いをみせていました。

そもそも自身で最後の来日コンサートになると明言していたのは、自信の体力に限界を感じ始めていたからに他ならないと思います。

その最後になるはずのコンサートでロリンズは最高の演奏を繰り広げてくれました。

シチュエーションとしても特別であるコンサートとして二度とないお膳立てが出来上がっていました。

 最後の力を振り絞って最高の演奏を繰り広げようと決意して臨んだロリンズ
 今までの活動に感謝の意をもちながら最後となる貴重な演奏にじっと耳を傾けるファン達

まさに一期一会といえるたった一度の特別なコンサート。
とくに大阪のコンサートが素晴しいもようであったのはブログにも書いたとおりです。


今回とても若返ったソニー ロリンズをみたことで大きな欲が出ました。

 また神懸かったロリンズに会いたいもんだ


次回の来日が今から楽しみです。

2008年05月28日 実演鑑賞 トラックバック:0 コメント:2

>彼女はまさに神が降りてきた状態のロリンズの姿を初めての生ジャズで経験しました

リムスキーさんもいきなり凄い体験をしたんですね。

先日お店にお邪魔して芳垣さんの話をした時、Sonnyさんに「天才を基準にしちゃいかん」とのお言葉を頂いたことを思い出します。
でも、やっぱり凄いものを見ちゃうと、どうしても基準にしちゃいます。(笑)

2008年05月28日 piouhgd URL 編集

piouhgdさん、こんばんは。

「天才を基準にしちゃいかん」なんてえらそうにぬかしましたか。
年をとるとぬけぬけとまぁこまったもんですなぁ。

もうちょっと言葉を足しますと天才には天才の音楽があるし、秀才にも秀才の音楽があるということですな。

福臨門のふかひれも王将の餃子もおいしくいただきたいと思うわけでございます。

えらそうに申し訳ありませんでした。

2008年05月28日 Sonny URL 編集












管理者にだけ公開する