茂山 千作さんの福の神 ちょこっと阪神ねた

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茂山 千作さんの演ずる福の神は絶品であるとかねがね聞いてはいましたが、いまだ実見する機会に恵まれていませんでした。

年頭の初笑いには三代目春団冶の落語を聴くか狂言を見ることがここしばらく続いています。一昨年は狂言へと出かけ去年は春団冶を聴いたのですが、今年は千作さんが福の神を演ずると知って大阪能楽会館へと参りました。

福の神という狂言はといいますと
 二人の男が毎年恒例で連れ合わせて福の神へとお酒を持ってお参りに行きます。
 二人が「福は内、福は内」と呼ばわりながら神社の前で祈念します。
 すると内より大笑しながら福の神が出でて二人の奉納したお酒を飲み干します。
 二人の男は福の神に「どうぞ私たちに福をお授けください」と福の神に願います。
 すると福の神は「幸せになるには元手がいる」と告げます。
 男たちは「その元手がないからこうしておまいりしているのです」と言います。
 すると福の神は「何も幸せになるにはお金ばばかりではない」と舞いながら男たちに諭します。
 最後に皆で呵呵大笑して終わりとなります。

たいていの場合神仏を演ずるには面をかけて演じるのが普通です。ですが、千作さんは面を使わずに直面で福の神を演じています。こんな芸当は千作さん以外の演者にはとても出来るものではありますまい。

いつものことですが千作さんが舞台に登場するだけでその場に居合わせたものがふーっとなごやかになり、華やかな雰囲気が満ち溢れます。
なるほど福の神の役が絶品であるというのは.当然であるなと思いました。

一昨年に観た時よりも千作さんは少しまた小さくなり、なにやら妖精であるかのようにも見えました。ちょっとした仕草をするだけで会場はどっとわくように笑いがおこります。
本当に役を演ずるというよりは千作さんが福の神そのものであるかのようにしか見えません。

観終わってとても幸せな気分で家路につきました。


今回「豆腐小僧」というお話で千之丞さんもとうの豆腐小僧を演じておられました。以前のブログで千之丞さんの演技には千作さんと異なりリアリスティックな部分があるようだと述べました。
今回の出し物では役がかなりコミカルなものであったせいもあるのでしょうが、その演技には稚気のようなものを感じました。

千之丞さんも今年86歳におなりになるわけで、老境の域での演技も垣間見えるのが当然ということでしょうか。

出来る限りまた千作さん千之丞さんお二人の狂言に足を運び芸の行き着くところを見届けたいなと感じました。



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狂言を観てそのまますぐ家に帰ってしまうかというと、リムスキーと二人連れということであれば呑み屋に寄らずにはいられません。はい。

既出のトラキチのお店に立ち寄ったのですがそこで見つけたのがこの写真の枡です。マスターの古くからのお知り合いであるお好み焼き屋さんが去年のタイガースの優勝を見越して作成した記念の枡であります。

きっとこのほかにも同様な品物が幾千万とうずもれているのでしょう。
南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏。
涙なくしては見ることができませんな。

まさにまぼろしとなりましたなぁ。

多くは言いますまい。

今年こそタイガースが………
    懲りない阪神ファンであります。
                        合掌

















2009年01月20日 古典 狂言 トラックバック:0 コメント:0












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