Buddy Tate Meets Abdullah Ibrahim ソウルの邂逅

Buddy Tate Meets Abdullah Ibrahim: The Legendary 1977 Encounter

”Buddy Tate Meets Abdullah Ibrahim” 
       Abdullah Ibrahim (Dollar Brand) (Chiaroscuro)
   Buddy Tate ( ts )
   Abdullah Ibrahim (Dollar Brand) ( P )
   Cecil Mcbee ( b )
   Roy Brooks ( ds )
 
1913年生まれ。カウント ベイシー楽団のメンバーとして名を馳せたバディ テイト。
バディ テイトというミュージシャンを知っていてはいても、モダンジャズを主食としていた私にはなかなかその音楽に関心を持つまでにはいたりませんでした。

アブダラー イブラヒム(旧ダラー ブランド)の音楽にはかねてから大きな愛着を感じていました。ですが標記のアルバムを耳にしなければテイトの演奏を楽しめるようになるには長い時間が必要であったと思います。

たぶん1980年前後であったと思いますが、イブラヒム目当てでこのアルバムを手に入れて聴いてみたときにかなり大きな衝撃を受けました。



スイング真っ只中にビッグバンドで活躍していたバディ テイト。かたやモダンジャズも一息つきかけた1960年代の終盤に彗星のごとく現れ、斬新なピアノの語り口でジャズ界の話題をさらった南アフリカの新星アブダラー イブラヒム。


二人を取り持つリズム隊のセシル マクビー(カバン屋さんじゃあないです)が1935年生まれ、ロイ ブルックスが1938年生まれ。彼らとてバディ テイトとは親子ほどの年の違いがあります。

イブラヒムはこのリズム隊で当のアルバムに先だってエンヤに”The Banyana: Children of Africa”という作品を残しているので、彼らとは旧知の間柄といえます。


アルバム冒頭A面一曲目はイブラヒムのオリジナル”Goduka Mfundi”。
バディ テイトとしては初めて演奏する目新しい曲だと思うのですが、難なく飄々と洒脱にソロをとるのを聴いてのっけからあまりの気持ちの良さに身をよじりました。

 ねばりつくようにぐいぐいと曲を推進するマクビーのベース
 時折絶妙にパーカッシブに合いの手を入れるブルックス
 テンションを保ちながらストーリーを展開するイブラヒム

音が出るまでは想像もできなかった絶妙のコンビネーションです。


三曲目のバラード”Poor Butterfly”で、大きく歌心あふれるテイトのソロもたまらない魅力があります。

生まれも時代も大きく隔たったかれらの間で、かくのごとく音楽が成立するとは思いもよりませんでした。


大地の匂い
都会的な粋
ファンク
力強い肉体の躍動
精錬された知性
そして脈々と受け継がれる血


ジャズにおいて語られるブルーズの本質をここに見る思いがします。


ビバップやスイング、モードなどといったカテゴライズにとらわれていると決して生まれることのないアルバムです。ジャズという世界の大きさと深さをみせつけられた作品でもありました。

そして何よりバディ テイトというすばらしいミュージシャンを聴き知ることが出来たのが嬉しいことでした。


”Buddy Tate Meets Abdullah Ibrahim”が世間でいかほどに評価されているかは別として、音楽を愛する人に自信を持ってお薦めする名盤であると保証いたします。



キアロスキューロは廃盤にせずに多くの作品をCD化しているはいいですね。

Buddy Tate Meets Abdullah Ibrahim: The Legendary 1977 Encounter



2009年04月22日 埋もれたCD紹介 トラックバック:1 コメント:4

Sonnyさんのところで"Yarona"を知って以来、常に気になる存在でありますが、その後他の作品を手に取る機会が、なんやかんやで少なくて。
でも、これにはとても興味を惹かれました。
ぜひ聴いてみたいと思います。

ところで"Yarona"の記事を読み返してみたら、こちらに初めてコンメントさせてもらったのが"Yarona"の時でした。
もう3年半も経つんですね。
ちょっとビックリしましたよ。(笑)

2009年04月23日 piouhgd URL 編集

piouhgdさん、こんにちは。

イブラヒムには数々の作品がありますが、こういうゲストを迎えたセッションというのは少ないので面白いと思います。

>もう3年半も経つんですね。
>ちょっとビックリしましたよ。(笑)

piouhgdさんがご来店くださったのもちょうど櫻の時期でしたから、もう一年になりますね。
またひとつ年をとりました。(苦笑)

2009年04月23日 Sonny URL 編集

こんにちは。
7月はちょっとばかり余裕があったので(笑)、このアルバムを手に入れてみました。
懐の深さを感じますね。
とても素晴らしいです。
またまた、良い作品を教えてもらいまして、感謝です。

2009年08月01日 piouhgd URL 編集

piouhgdさん、こんばんは。

また推薦盤を聴いていただいたようでありがとうございます。これから記事も拝見いたします。

2009年08月02日 Sonny URL 編集












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詰まっています

Buddy Tate Buddy Tate Meets Abdullah Ibrahim: The Legendary 1977 Encounter 7月は見に行ったライブが2本だけと、ビックリするほど少なかったため、ちょっと余...

2009年08月01日 call it anything