ソニー クリスの最後の弟子 ディラン クレマー


"REMEMBERING SONNY CRISS" (NAGEL HEYER)
Dylan Cramer
Dylan Cramer (as)
Ron Johnston (p)
Leroy Vinnegar (b)
John Nolan (ds)


10年以上も前のことですが一部のジャズファンの注目を集めた
アルトサックスのアルバムがありました。

そのアルバムの名前は「リメンバリング ソニー クリス」
リーダーの名前はまったく聞いたこともないディラン クレイマーというアルト奏者でした。
「ソニー クリスを忘れない」というタイトルどおりに
全編ソニー クリスと聞きまごうほどのソックリな演奏が収められていました。

チャーリー パーカーやキャノンボール アダリーのソックリさんなら
掃いて捨てるほどいましたがソニー クリスのソックリさんはそう多くはありません。

ソニー クリスはジャズ評論家たちの間の評価はともかく
ジャズ喫茶の中での人気はかなりのものです。
この「リメンバリング ソニー クリス」というアルバムは
ジャズ喫茶に集うようなファンたちの間でにわかに評判となりました。

サイドメンを勤めるベースがソニー クリスの長年の盟友であった
リロイ ヴィネガーであるというのもこのアルバムの価値をたかめました。


ところがこのアルバムがいつものことながら
マイナーレーベルからの発表であったために
何度か再発があったのですが入手困難となっていました。


例によっていつものようにジャズの新譜チェックをしていると
上記に掲載したアルバムが目につきました。

最初に出たころのアルバムに写っていた顔かたちからは
随分と歳をとっていましたがディラン クレイマーのかのアルバムの再発だと
すぐにわかりました。

しかも今回はある程度しっかりしたレーベルのナゲルヘイヤーからのリリースです。
結構安定した数のリリースがのぞめると思います。
このアルバムを探していた方やソニー クリスのファンの方には朗報だと思います。


さてこのディラン クレイマーという人ですが
ソニー クリスの晩年の亡くなる直前までの八ヶ月の間
ソニー クリスに師事をしていたのだそうです。

何でもソニー クリスの音楽を愛するあまりカナダのバンクーバーから
アメリカまではるばるとやってきたのだということです。
どうりでソックリなはずですね。


確かにディランとクリスの演奏は良く似ているので
うっかりと聞いていると間違うかもわかりません。

しかしながらやはり師匠のクリスと彼の演奏には
異なる部分があります。

ソニー クリスの一番の特徴に
硬質でブライトな音色があります。
ディランの音色はクリスに比べると
やわらかく穏やかです。

またソニー クリスがビバッパーでもあり
優れたミュージシャンの証でもあることとして
彼の演奏からはある種のテンションが感じられます。

それらは孤独感やブルーズという面とも
密接にかかわりあっている部分だと思います。

ディランの演奏からは
もっと端正な演奏が聴き取れます。


それがためにクリスの演奏から
アクであったりひつこさを感じとられる方には
ディランの演奏は好ましく思えるのではないでしょうか。

ソニー クリスの演奏をBGMにするのは難しいでしょうが
ディランの演奏はなんなくはまるように思います。


ソニー クリスがお好きな方には
ともかく一聴されることをおすすめします。


私がもっていたこのアルバムは
どうしても欲しいとおっしゃられる方にお譲りしたのですが
さてこの再発盤を買おうかどうかひと思案中です。



この記事で取り上げたアルバムです。
REMEMBERING SONNY CRISS







2011年07月27日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:2

こんにちわ。

どうも私には「硬質でブライトな音色」を抜いたら彼じゃなくなりそうな気がしてしまいます(笑)。

それでもSonny Crissぽいとは、ちょっと興味をもってしまいます。
あのノリとか、吹きまわしと言うのかダラッと流れていかないフレーズなんかが似ているのかなぁ。

2011年07月29日 falso URL 編集

falsoさん、こんにちは。

ディランの演奏ですがノリやニュアンスはクリスにソックリです。彼のホームページで少しだけ演奏が聴けますので、名前で検索してみてください。
結構楽しめると思います。

2011年07月29日 Sonny URL 編集












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