北 公次の墓標 エピタフ



フォーリーブスの北 公次が亡くなったと聞いて
まず思い浮かべたのはキング クリムゾンの名作である "Epitaph"のことでした。



私は高校生のころからいわゆるプログレッシブロックを愛聴するようになったのですが
キング クリムゾンについてはそれほど好感を持っていませんでした。

イエスやピンクフロイドといったグループに比べると
どうにもアルバムに収められた各曲に統一感がなく
アルバムコンセプトに欠けるような気がしていました。

その上にアルバム中に歌謡曲然としたメロディーを持つ曲が散見され
なんだかなじめないと言うのが本心でした。

その歌謡曲のようなというクリムゾンの作品のきわめつけが
この「エピタフ」でした。



クリムゾンの名曲として名高い「エピタフ」ですが
お聞きのとおりかなり時代もかんじさせるベタなメロディーで
すぐにでも日本人が歌いそうな曲想です。

それにたがわず多くの日本人歌手がこの曲を
まさにカヴァーしています。

有名なところでは西城 秀樹やザ ピーナッツのものが知られています。

この二組のものは英文のシンフィールド歌詞が使用されていて
演奏もほぼ原曲に忠実に再現するようにこころみられています。

個人的にはそれならば
グレッグ レイクのうたう原曲に軍配を上げたいところです。



さてこの「エピタフ」に日本語の歌詞をつけて
うたっているのが北 公次です。



お聞きになってどうお感じになったでしょうか。

歌詞には安井 かずみ!があたっています。
原詩の意味をなぞるのではなく
曲想から日本語の歌詞を新たに創作しています。

この「エピタフ」の持つメロディーに
北 公次の退廃的なヴォーカルと
安井 かずみの新たな歌詞が見事に溶け合って
すばらしい「エピタフ」が作り出されています。

日本人が原英詩の曲を日本語で歌う
お手本のような例だと言っていいのではないでしょうか。

個人的にはキング クリムゾン版の「エピタフ」よりも
北 公次版の「エピタフ」に一票です。



と言ったような経緯が
私の頭にあったので
北 公次が亡くなったと聞いて真っ先に思い浮かべたのが
「エピタフ(墓標)」でした。

Confusion will be his epitaph ……
 
                   合掌



この記事で触れたアルバムです
In the Court of the Crimson King


p.s.
このアルバムのジャケットを見るたびに
京都にあったロック喫茶「ニコニコ亭」を思い起こします。
きっと私だけではないはず。



2012年03月08日 ジャズではない話 トラックバック:0 コメント:0












管理者にだけ公開する