昔日の大阪のジャズ喫茶であったならば



"Divine Travels" (Okeh)
James Brandon Lewis
James Brandon Lewis(ts)
William Parker: (bs)
Gerald Cleaver(ds)
Thomas Sayers Ellis: spoken word

 
復活したオーケーレーベルについて記事を書いてきました。

どうやら今回は本気でジャズレーベルとしてのオーケーを
復活させるつもりのようだと記述しました。

そう思わせたアルバムのひとつが
上記のジェイムズ ブランドン ルイスの「ディヴアイン トラベルズ」でした。

まずはジェイムズ ブランドン ルイスというのは初めて聞くミュージシャンの名前でした。
さほど知名度のないミュージシャンと契約するというのは
CBSとしては珍しいことだと思います。

新人であったウィントン マルサリスやブランフォードと契約を結んだことのあるCBSですが
当時から彼らはメッセンジャーズの一員として大きな注目を集めていました。

ジェイムズ ブランドン ルイスというの名前は
彼らとは異なりあまり知名度があるとは
言いがたいミュージシャンです。

また、サイドメンとしてウィリアム パーカーとジェラルド クリーヴァーが起用されていますので
フリー系のミュージシャンであることが想像されました。
(そして、確かな実力を持つ彼ら二人のミュージシャンによって
 このアルバムに一定の水準作の保証を与えているともいえます)
昨今のジャズ界の中ではフリージャズというのは
本当にマイノリティになってしまっているので
なおさらCBSがルイスと契約を結ぶのは奇跡的なように感じます。

こういったことからCBSがかなり本腰を入れてレーベルの復活を
図っていることが知れると思います。


さて、アルバムを耳にしてまずは
ルイスのテナーの音色に好感を持ちました。

なるほどフリージャズにはぴたりとマッチする
のどの太さが感じられるような剛直なテナーです。

しかもあまりヒステリックな感じが無いので
曲を聴いていて疲れ無いように思います。


演奏に関しても
ただただ情にまかせて吹ききるのではなく
しっかりとした構成力をうかがわせます。

フリージャズというジャンルについて拒絶反応を示す人も多いですが
このアルバムならばさほど違和感は無いのでは感じます。

こう聞いていくと
なるほどフリー系のミュージシャンとはいえ
大手のCBSが契約するのは納得がいくようにも思います。



というわけで現代のジャズ界において
フリージャズでの大型新人誕生ということで
喜ばしいことだと両手を挙げて快哉をしたいところですが……

私としては少しばかり腑に落ちないところがあります。

なんだかフリージャズとしては
あまりにつくりがよすぎるように思うのです。

なんというか
「見事に仕上がっているな」
という具合にみえるのです。

このことは作品の完成度の高さを誇るものであると同時に
ジャズとしては
特にフリージャズとしては
「今目の前で出来上がりつつある作品」
といった醍醐味に欠けるように思います。

まぁジャズに対してすれっからしの私ですから
新人に難癖をつけているともいえるわけですが(苦笑)


とにもかくにも
フリージャズ界の大きな期待の持てるミュージシャンとして
聴いていただきたいアルバムであります。

次回作にも注目をしたいと思います。


でもやっぱり日本盤は出ないんでしょうなぁ。


この記事で紹介したアルバムです。
Divine Travels

2014年11月05日 新譜紹介 トラックバック:0 コメント:0












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