ジェームズ ウイリアムズが最後に残した本音のジャズ

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 まったくおかしな話ですが、日本盤にならないCDというものは大手ジャズ雑誌に紹介されることはまれです。当然のことながらそのCDがどんなに内容が良くても関係ありません。
 たとえそれがブルーノートといったメジャーレーベルから出ていたとしても、日本盤で出版されなければまるで世の中に存在しないかのような扱いです。
 ましてそれが自費出版という形で出されたものならば、ジャズジャーナリズムの上に姿を現すことはまずありません。一文の得にもならないことには誰も手を出さないという原理が、そこには働いてるようです。
 ならばジャズ喫茶のオヤジが率先してそのようなアルバムの紹介をするべきだと思うのですが、中々そうはいかないようです。義憤に燃えてという訳でもありませんが微力ながら埋もれている佳作を紹介しようと思い立ちました。

"JAZZ DIALOGUES vol.1~4" James Williams
 ジェームズ ウイリアムズ、典型的な過小評価されたピアニストです。ジャズを聴く人たちの間でも「あ~、ジャズメッセンジャーズの」といったところで、後は続かないというのが大抵の意見ではないでしょうか。
 ピアニストとしてもすばらしいのですが、作曲家としても”Alter Ego','Four Play"など素晴しい曲をいくつも創作しています。実力はあるが決定盤に恵まれないのが災いしているミュージシャンだと思います。
 この作品は彼が50歳になるのを記念して、気の合う仲間とデュオですべての作品を吹き込み、自主制作として作られました。セルフプロデュースで彼の思うがままに演奏がなされています。
 思いつきやはったりで作品が演奏されることはなく、正直で実力の伴った自信にあふれる演奏が繰り広げられています。
 すべての曲で彼のピアノが生き生きと脈動しているのが感じて取れます。ためいきのでるようにうつくしい”For my Nephews"に"Little B's poem",Hubbardの”Thermo"などジャズの好きな人ならばにっこりするような佳曲ぞろいです。
 50にして彼はやっとのことで素晴しいジャズのアルバムをものすることができました。ところが残念なことに昨年彼はこの世を去っています。バリー ハリスのように最晩年の彼がたどり着くであったろうジャズを、聴いてみたかったと残念に思います。
 ジャズ愛好家のみならず、音楽の好きな方に聴いていただきたいアルバムだと思います。
 インターネットで検索すれば手に入れるのはさほど難しくないと思いますが、見当たらない場合にはどうぞお気軽にお問い合わせください。電話でも結構ですし秘密のコメントでも結構です。

2005年07月05日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:0












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