リー モーガン もうひとつのサイドワインダー




"Live at the Lighthouse" Lee Morgan (Blue Note)

 ジャズの大きな魅力にかっこよさがあります。その中でも花形楽器といえばトランペットでしょう。またその中でもこれほどかっこいいという言葉がしっくるくるのはリー モーガンを措いてほかにないと思います。彼の演奏はまったく明解なハードバップそのもので解説など必要がないと感じます。その演奏を聴いて問題になるのは気に入るか気に入らないかということだけです。
 リー モーガン最大のヒット曲といえば皆さんご存知のとおり「サイドワインダー」です。ロックやポップスと互角に勝負してヒットチャート入りを果たしたというのですから今ではまったく考えられない人気ぶりです。
 ところがその大ヒットのおかげでライブのたびに「サイドワインダー」のリクエストがあり、その曲を吹かない限りお客が満足しないということになったそうです。同じことを二度やるのを潔しとしないのがジャズメン。その為リー モーガンはもう「サイドワインダー」の顔も見るのも嫌だという気持ちになったそうです。同じようなことはウエス モンゴメリーにもあったようですが、なんともジャズの本質というのを理解してもらうのは難しいものだと思います。
 ここに取り上げたのは彼の晩年のライブ録音の人気盤です。晩年といったところでこのとき彼はまだ31歳なんですが。この胸のすくような演奏がぎっしり詰まったアルバムは、当初ブルーノートより2枚組みとして発表されました。当時すっきりしたハードバップのレコードが少なくなっていた時期でジャズ喫茶などでは大変な人気盤であったようです。オリジナルのリリースでは片面に2曲ずつ計8曲が収められています。ところが後に同一メンバーで録音されたアルバムが海賊盤で出回り、それが未発表であるのか別のセッションであるのか判然としない形で世に出回ることになりました。
 1996年になってブルーノートから正式に未発表の演奏を含めCD3枚組み計13曲として発売されたのが紹介しているこのCDです。レコードでの入手が非常に難しくなっていたのでこの発売はとてもうれしいものでした。
 そしてその付け加えられた未発表曲の中に「サイドワインダー」があったのです。あんなにリー モーガンが嫌がっていた「サイドワインダー」。それがまあなんということでしょう。バリバリのノリノリで熱気あふれる演奏に仕上がっているのです。
 のっけからハイテンションでとばすこととばすこと。ベニー モウピンがソロを取っている後ろでも思いっきりあおりまくるリー モーガン。そのさまはまるで楽器こそちがえホレス シルバーのようです。ハロルド メーバーンという人は一本調子になってしまうきらいがあるのですが、ここぞというつぼにはまったときの彼は最高で遺憾なく彼の持ち味を発揮しています。盟友のジミー メリット、ドラムスのミッキー ローカーも一丸となって熱い演奏を繰り広げます。
 こういう演奏に細かい説明などまったくの蛇足です。ぜひ一度出来うる限りの大きな音で耳にしていただきたいと思います。冒頭に述べたとおりこれこそ解説不要の名演といえましょう。難解さなどかけらもないアルバムですのでこれからジャズを聴いてみようという方にもお薦めの一枚です。

2005年09月09日 埋もれたCD紹介 トラックバック:1 コメント:5

いや!マッタク!!

サイコーですな!!

2005年09月23日 寅さん URL 編集

コメントありがとうございます。
確かにリー モーガン好きそうですもんね。又よろしくお願いします。こんどはURLも記入も願います。

2005年09月24日 Sonny URL 編集

届いてまんねんな♪
おおきに、おおきに!!

とにかく感動しましたでー!
いやはやサスガ社長!!

URLはまだ堪忍しておくんなまし(>_<)

当方は一方的にリンクさせて貰いましたでぇ~

2005年09月24日 寅さん URL 編集

こんにちは。
TB&コメントありがとうございました。
こちらの記事、すっかり見落としてました。
多分、読んでいるはずなんですけど。

これはもう、直球な格好良い演奏ですね。
言うことなし、です。
ブルーノートじゃないところからも1つでているんですよね?
曲もダブってないとか。
ぜひ聴いてみたいと思います。

2007年10月10日 piouhgd URL 編集

piouhgd さん、こんばんは。

ライトハウスのセッションは収録日付の不明なセッションとして、マーキュリーやトリップ、フレッシュサウンドその他からリリースされている物があります。
それらのアルバムは所有していないのであやふやな記憶ですがダブりの曲はかなりあったはずです。
ブルーノートが所有しているこれら三枚に収められた日付のセッションにもまだ未発表の曲が数曲あるはずです。
どなたかリー モーガンを追っかけている人がそのへんのセッションについての明確なデータを知っておられるとは思うんですが。

個人的にはこの三枚で結構満足しています。いいアルバムですねぇ。

2007年10月10日 Sonny URL 編集












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3倍

Lee MorganLive At The Lighthouse70年のライブを収録した3枚組。日付は7月10、11、12日ということだけれど、ジャケットの裏の写真を見るとトランペットを持ったリー・モーガンの横に6月30日から7月12日と書

2007年10月10日 call it anything