ELP、セントトーマス、クォーテーションのお話

ジャズのアドリブ演奏の中で使われる手法の一つに「クォーテーション」があります。

クォーテーション(quotation)つまりは引用のことです。
”quotation markのクォーテーションですな。

ジャズのアドリブ中に他の楽曲のフレーズの一部を
そのまま使って演奏をすることをさしてそう呼ばれます。

ビバップの演奏ではこのクォーテションがよく使われました。
チャーリー パーカーやディジー ガレスピーなどもよく使っています。

ただこのクォーテーションという手法もあまり頻発したり
使いどころを誤るとだらけた趣味の悪い演奏になってしまい
結構使用するのはセンスが必要であります。


ソニー ロリンズはこのクォーテーションの名手としても知られています。

ロリンズの演奏を聴いているとフォスターの草競馬が
いつ引用されるか少しばかり気になったりします。


クォーテーションを良くするロリンズですが
彼の代表作とされる「セント トーマス」は
他の多くのミュージシャンからクォーテーションをされる曲でもあります。




数々のジャズミュージシャンたちが様々な演奏で
ロリンズの「セント トーマス」を引用しているのですが
30年ぶりぐらいに下記のアルバムを聴いていて
あっと驚き、にんまりしてしまいました。


”Brain Salad Surgery”
ELP

このアルバム中の白眉である大作組曲"Karn Evil 9"の中で
キース エマーソンがセント トーマスのテーマ冒頭のフレーズを
演奏していました。

プログレッシブロックの演奏者たちが
ジャズから大きな影響を受けていると指摘されますが
ここまではっきりクォーテーションを確認できるものがあるのですなぁ。

そう言えば昔イエスのリハーサル風景を収めたビデオの中で
その合間にリック ウェイクマンがナット アダリーの「ワークソング」を
いきなり演奏し始めて驚いたことがあるのを思い出しました。

またぞろしばらく昔のプログレッシブロックのアルバムを
引っ張り出して聴くことになりそうな予感(苦笑)


さて、ジャズの作品の中で引用されている「セント トーマス」をと思い
気が付いたのがいつかはどこかで紹介しようと思っていた作品

"Free Fall"
Melissa aldana

メリッサ アルダナはモンク コンペティションで優勝し
少しは名が知られるようになったチリ出身の女性テナー サックス奏者。

その演奏だけを聴いて女性奏者であると気づく人は
何人いるかと思う闊達な演奏振りが好ましいです。

彼女がこのアルバム中の曲"Flip Flop"の中で
ロリンズの「セント トーマス」を引用しています。

もう少しメリッサの名前がジャズファンの中で知られるといいですね。


2017年04月02日 未分類 トラックバック:0 コメント:0












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