ジャズの映画ってなんだかなぁと思いつつ"Miles Ahead"



ジャズの著名ミュージシャンを題材にとった映画が数多く制作されています。

あまり映画を見ることはないのですが
ジャズメンについての映画ならば少しは興味がわき
いくつかの作品を目にしています。

多分10作品近くの映画を見ていると思いますが
率直に言って満足のいくものはありませんでした。

と言いながら
またもやマイルズ デイヴィスを題材にした
"Miles Ahead"を鑑賞しました。


副タイトルに空白の5年間とあります。

ジャズファンであればすぐにわかるとおりに
「アガルタ」「パンゲア」の発売から「ザ マン ウィズ ザ ホーン」までの
演奏中断時期の謎を明かす内容となっています。


このようなブログの中で映画のネタばらしをやるのも何なので
詳細は控えることとしますがなんとも内容は陳腐なものでした。

まるでマイルズがちんけなチンピラのように描かれています。


マイルズや周辺にいた近しい人たちの伝記やインタビューから得た知見からすると
数多くのでっちあげがあたかも真実のように映画では語られています。

またなおのこと悪いことに
いくらかの真実に従ったエピソードを捻じ曲げて絵描いていたりして
この映画の内容を信じてしまう人も多いんじゃないでしょうか。

信憑性は大きな河のドラマ程度だと思ったほうがいいです。


映画のストーリーの進行が時系列に沿って進むのではなく
過去の出来事が随時挿入されるので
ある程度のマイルズについての知識がある人はともかく
一般の人には展開がよくわからなくなると思います。


時代考証も良くなされているとの評判でしたが
私が気づいた限りでも確実な誤りが複数見られました。

映画そのものは全く面白味を感じませんでしたが
その点ではクリント イーストウッドの「バード」のほうが
数段も優れていると思います。


あと これを言っちゃあお終いよ なんですが
マイルズを演じた役者さん(なんと監督も)に
鬼才マイルズのオーラのかけらも感じられないのがつらいです。

数多くのジャズメンを題材にした作品が芳しくないのは
ひとえにこのせいであるともいえるのですけれども

この点を含めてですが
個人的にジャズメンを扱った映画で成功していると思うのは
「ラウンド ミッドナイト」ぐらいです。


ここでは主人公をデクスター ゴードンが演じていて
なかなかの役者ぶりです。

演奏のシーンやミュージシャン役にも
ボビー ハッチャーソン、ハービー ハンコック、ロン カーターなどがつとめ
満足の出来るものになっています。


この「マイルズ アヘッド」にも最後の演奏シーンで
カメオ的な役回りでウェイン ショーターやハービー ハンコックが出ているのですが
年齢としてはマイルズより若い彼らがもう老人となっているので
設定時点のマイルズとの関係性が破綻していて苦笑いしました。


「マイルズ アヘッド」
個人的には★です   カァーーーッ



2017年07月13日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:0












管理者にだけ公開する