こんなところにローランド カーク Soul Bossa Nova


"Big Band Bossa Nova" (Mercury)
Quincy Jones

クインシー ジョーンズの「ソウル ボサノヴァ」と言われて
 あぁ あの曲ね
とピーンとくる人はそれほど多くは無いかもしれませんが
曲を耳にすれば誰もが知る曲ですね。

我々おっちゃん連中の間では
 モード学園のCMのやつ
と言えばハハーンと合点がいくはずです。

もう少しお若い方だと

「オースティン パワーズ」のテーマとして知られていると思います。

と言ってもこの映画ももうすでに前世紀のものですなぁ(笑)。

近年でもCMなんかで頻繁に使用されている曲なので
今時のお若い方でも耳なじみのある曲だと思います。

インパクトがあり非常にキャッチーな曲なので
幾多のCMに使用され皆が知るのも当然だと感じます。


この当時のクインシー ジョーンズはマーキュリーの副社長であったのですが
たくさんの借財がありそれが為のヒットアルバム狙いであったとの話も聞きます。

後にマイケル ジャクソンとヒットをかっ飛ばす彼の下地は
この時期に醸成されたものかも知れないですねぇ。


さてこれほど人口に膾炙する「ソウル ボサノヴァ」ですが
ジャズ喫茶ではほとんど聞かれることはなかったと思います。

一つにはこの演奏がコンボではなくビッグ バンドのものであるという事と
あまりにポップ過ぎるせいであったのでしょう。


私もジャズを聴き始めてから随分してからこの「ソウル ボサノヴァ」を
全曲通して聴きました。

それまではは「ソウル ボサノヴァ」のイントロから十数秒を
CMで聴いていたにすぎませんでした。


はじめてコンプリートにこの曲を聴いて驚いたのは
フルートのソロが流れ出したときでした。

エッジの効いた独特のそのフルートの音色は
間違いようもなくローランド カークのものであったからです。

ジャケットを確認しても間違いなくカークのクレジットがあります。


よく考えてみればこの時期ローランド カークは
マーキュリーからアルバムを出している時期なので
ここに彼がいるのは不思議ではないとも言えます。

ローランド カークのサイドメンの作品として思い浮かべるのは
まずはチャールズ ミンガスの諸作品です。

という事でシリアス路線のミンガスと
ポップなクインシーの作品の落差を思うと
「ソウル ボサノヴァ」でのカークの演奏は若干の不思議さを感じさせます。

実際カークのフルートが始まるとちょっと曲が締まったように思います。


アルバムの一曲目に「ソウル ボサノヴァ」が配置されているのですが
二曲目にはなんとミンガスの名曲「ブギー ストップ シャッフル」が演奏されています。

ボサノヴァと銘打っていながらこのミンガス作品はアルバム中で
若干違和感があるのは否めないですなぁ。
個人的には好きですけれども(笑)

「ブギー ストップ シャッフル」のレコードとしての初演は
「ミンガス アー ウム」というアルバムに記録されていますが
そこにはカークはまだ参加していません。

この曲がアルバムに採用された経緯も気になるところですなぁ。


さてこのアルバムただただポップなつくりかというと
そうでもないんです。

ソリストになかなかにアクの強いクラーク テリーや
ポール ゴンザルベスという演奏者を配していて
しっかり聴けばジャズ的な聴きごたえもあります。


「ソウル ボサノヴァ」があまりにも有名ですが
アルバムを通して聴くことをお勧めします。



うーんちょとっと不思議なんですけれど
ローランド カークってこんなアンサンブルが重視される
ビッグバンド作品で譜面を使わずにどうやって演奏したんでしょうかねぇ???







この記事で紹介したアルバムです
「ビッグ バンド ボッサノヴァ」



2017年07月17日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:0












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