日本以外ではさほどの事ではないのだろうけれども

前回の記事で逡巡したのですが
結局のところチェット ベイカーの評伝

「終わりなき闇」 ジェイムズ ギャビン

を読むことになりました。
いまだ三分の一ぐらいをやっと読破したところなのですが
明らかな誤訳もしくは原作の誤記があり気になりました。

結構欧米の翻訳本にありがちな誤訳なんですが
兄弟の順序に誤りがありました。


有名な兄弟ジャズミュージシャンであるアダリー ブラザーズですが
お兄ちゃんがジュリアン ”キャノンボール”で
弟がナットです。

欧米ではあまり長幼の序列を問題にしないようで
原書ではただ"brother"と記述されることが多いので
翻訳者が適当に訳すと兄、弟が良く誤っていることがあります。

ちゃんとした出版社では校正係がチェックするはずですが
この本では訂正を見過ごされたようです。

ひょっとすると原書が誤っている可能性もありますが。


もう一つ兄弟の取り違えがあったのが
パウエル兄弟についてでした。

アダリー兄弟に比べれば
兄弟ミュージシャンとしての認知は劣るでしょうが
著名なバド パウエルにはリッチーという弟がいます。

ほぼ録音としてリッチーが名を残しているのは
マックス ローチ - クリフォード ブラウンのグループによるものです。

ただブラウンが亡くなる原因となった自動車事故により夭逝してしまい
兄のバドほどには名を残すことがありませんでした。

さて今述べたように兄がパウエルで弟がリッチーなのですが
これまた逆の記述になっていました。

これも原書の誤りである可能性も否定できませんけれども。


この記述箇所にはもう一つ誤りがありました。

これは訳者の責ではなく著者の誤りだと思いますが
前述のクリフォード ブラウンの交通事故についてですが
事故当時に運転していたのはブラウニーだと記されています。

実際にはリッチー パウエルの妻が運転し事故を起こしたとされています。

ブラウニーも事故の責を負わされるのは
良しとはしにくいことだと思います。


こう誤りが多く記述されているとノンフィクションである
本作の信憑性が疑われるものとなりましょうなぁ。

私が読んでいるのは初版本なので
後刷りでは訂正されているかも。


なにせ500ページ二段切りの大部ゆえ
つづきを読むのも迷うところですけれども
内容は知らないことが多く記されていて興味深いので読み進めています。

うーん
ゲッツの悪漢ぶりはつとに有名で知っていましたが
マリガンもたいしたもんですなぁ。

いやぁ 興味深い。









2017年08月14日 未分類 トラックバック:0 コメント:0












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