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ユゼフ ラティーフ、オーボエと中国の土笛 塤

先日おみえになったお客さんが
「吹奏楽部に入った娘がオーボエを担当させられて、可哀そう」
とおっしゃいました。

私はダブルリードの花形楽器であるオーボエを吹くのが
どうして可哀そうなのかと不思議に思いました。

どうやら吹奏楽の人気楽器と言うのはトランペットやサックスらしく
希望者の少ないオーボエを押し付けられたという事だそうでした。

   オーボエって人気ないんだ
   ユーホニウムや小バス、チューバならともかくさぁ


クラシックのオーケストラを聴く人たちには
オケの中の花形楽器といえばオーボエというのは周知のことですが
一般の人にとっては単に地味な楽器という扱いのようです。

シングルリードの楽器であるサックスやクラリネットはともかく
吹奏が困難で華やかな音色のオーボエには憧れがあります。

その方にはオーボエと言う楽器がどれほど素晴らしいのかをお伝えし
娘さんがうらやましいですよと言いました。

そうするととても嬉しそうにされてお帰りになりました。


ジャズを演奏するための楽器としてオーボエが選択されることはあまりありませんが
直ぐに思い浮かぶのは

"Eastern Sounds" (prestige)
Yusef Lateef


一目でわかるジャケットはドン シュリッテンのデザイン
 中近東っぽいタイポグラフィーがいいしごとしてますねぇ

このアルバムのB面一曲目「スパルタカスの愛のテーマ」で
吹かれるオーボエが曲想ととてもマッチしていて秀逸です。

オーボエとジャズが結びつかない方にも
ぜひ一度聴いていただきたい佳作です。


さて、このアルバムにはオーボエ以外にも
ちょっと珍しい楽器が使用されています。

ラティーフは民族楽器オタクなところがあるのですが
A面一曲目でほとんど耳になじみのない楽器でソロを取っています。

裏面のライナーでジョー ゴールドバーグがこの楽器について
  グレープフルーツぐらいの球体のフルートで
  チャイナタウンでラティーフが見つけてきた楽器
と記述しています。

しかし楽器の名称は不明であったようでどこにも記載がありません。


私の聴いた限りで一番近いのは
子供の頃にキリンビールの瓶を吹いて出した音によく似ています。

もちろん子供にはこんなにはっきりとした音階は出せないですけれども。

もしかして手練れのラティーフなら可能かも?


といった感じでこの謎の楽器について放置していたんですが
世はまさにネット時代
 調べれば直にわかるんじゃないの
 ネットで検索することしばし

おーっこれだろうよ ビンゴ!
シュン

楽器の名前は 塤
読みは 日本語でケン 中国語ではシュン

見慣れない楽器ですが歴史は古いようで先史にまでさかのぼるようです。
中世に至ってすたれていたようですが70年代復興したとあります。

youtubeにも吹奏の様子がありました。


比較的小さな楽器なようでラティーフの演奏より音域は高めで
現代の音楽に適応するように指孔も8っつあるようです。

ラティーフが使用した楽器は1200年ほど前の5つ穴のものだそうで
復興以前のもので少々違うものですが塤で間違いなさそうです。

ラティーフがこのアルバムを録音したのは1961年ですから
中国でこの楽器が再びスポットライトを浴びる以前の演奏です。

やるなぁ ラティーフ 


千年以上も前にすたれてしまった楽器であるので
本来塤はどんな音楽をかなでていたんでしょうか?

雅楽なんかを想い合わせて脳内妄想してみる私
   うふふ





この記事で紹介したアルバムです。
イースタン サウンズ



2017年10月17日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:2

オーボエとか、とても惹かれますけどね。

ところで、本文と関係ないですが、メールしたので読んでください!

2017年10月25日 piouhgd URL 編集

メール放置でごめんなさい。
了解しました。

2017年10月25日 Sonny URL 編集












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