ライオンはおかんむりでも私はにっこりなブルーノートセッション

前の記事でマイケル カスクーナが発掘したブルーノート セッションから
ヴァーネル フォーニエとイスラエル クロスビーが参加した
デューク ピアソンのセッションを紹介しました。


"The lost sessions" (bluenote)
Various

このアルバムにはぜひとも紹介しておきたい
素晴らしいブルーノートばなれしたセッションが収録されているのです。

それはソニー スティット率いるグループによる
"Lady Be Good"
Sonny Stitt(ts)
Dexter Gordon(ts)
Don Patterson'org)
Paul Weedon(g)
Billy James(ds)

数々のレーベルにそれこそおびただしいほどのアルバムを
残したソニー スティットですがこのセッションを聴くまで
彼がブルーノートに録音を残していたとは思いませんでした。

ソニー スティットとブルーノート(アルフレッド ライオン)では
全くジャズ観が一致するとは思えません。

綿密に計画をねりリハーサルを重ねて磨き上げたサムシンエルスを持つ
作品を世に問うことを信念とするアルフレッド ライオン。

一方お馴染みのスタンダードとブルーズを
一気呵成にご機嫌な演奏に仕上げるソニー スティット。

いやもう録音する前からお蔵入りが決定したようなものですな。

一体全体このセッションもどこから実現したのか
詳しく知りたいものです。


このセッションの模様についてはデクスター ゴードンが
  私の音楽人生で最も楽しめたセッションの一つだ
と振り返り当時の様子を語っています。

ライオンはシングルカットの為のセッションを望んでいたみたいです。

当日演奏するミュージシャンは実にご機嫌であったようですが
スティットたちレギュラーバンドのいい加減さにライオンは
イライラしていたのだそうです(そりゃそうでしょうとも)。

スティットとゴードンたちが三曲ほど演奏して次に
お馴染みの「バイ バイ ブラックバード」に取り掛かり始めたところ
ライオンが飛び上がって叫び始めたのだそうです。
 「一体どこのどいつがバイバイの新しいバージョンを欲しがっているっていうんだい!
  全体奴は何をやってやがるんだい!!」

それを聞いてゴードンは話もできないぐらいに笑い転げて
この録音は以上終了となりました。

あはは いやぁ実に面白い意味ぶかーいエピソードでありますな。


さてさて 実際の演奏の内容ですが
そもそもシチューエーションとしてスティットとゴードンというモダンジャズ界の
大御所二人のテナーバトルといのがありそうでなかったもので貴重です。

スティットにしろゴードンにしろ数々のテナーバトル
カッティングにチェイスを繰り広げてきたわけで
この顔合わせは願ってもないことです。

当然のことながらこういうセッションは二人ともおてのもので
しかも二人およびバックのミュージシャン達もリラックスしながらも
ご機嫌さは最高潮です。

スタートダッシュの勢いそのままに一団で
エンディングまで駆け抜けるシズル感あふれる
ジャズの魅力が発揮された演奏になっています。
  そういう意味では他のブルーノート作品にはみられない
  最高な一曲といってよろしいかと


ですがですが
アルフレッド ライオンがお気に召さないのは当然のこと

アルバム一枚分の収録があったらねぇー
ぜひともききたかったなぁ

でもこの一曲でも残っていて異色のブルーノート作品を
聴けたことは望外の幸せであります。



この記事で紹介したアルバムです
ザ ロストセッションズ




2018年07月11日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:0












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