FC2ブログ

トミー ウィリアムズですってトニーとちゃいますTommy williams

ジャズの世界では「過小評価」とか「忘れ去られた」などと形容される演奏家が
たくさんいます。

今回私が紹介したいのは素晴らしいジャズベーシストのトミー ウィリアムズです。

もう一度繰り返しますがドラムのトニー ウィリアムズではなくて
ベースのトミー ウィリアムズです。

トミー ウィリアムズについては過小評価なんて言葉はおろか
彼を取り上げた記事なんて今までお目にかかったことが無いです。


私が初めてトミー ウィリアムズの演奏を聴いたのは
art farmer art argo
"Art" (argo)
Art Farmer


アート ファーマーのワンホーンでの人気作「アート」でした。

ジャズ喫茶で聴いたのですが明るいぐんぐんスゥイングするベースに
思わず掲示されているジャケットを手に取り名前を確認しました。

"Tommy Williams"
ややこしいなぁでもいっぺんで覚えられるわ

まったく知らないベーシストなのでマスターにどんなベーシストか尋ねると
マスターもあまり知らないようでした。
  後から思えばそうたいしたジャズ喫茶ではなかったですな、名前は内緒(笑)


後にトミー ウィリアムズについて分かったことは「ジャズテット」に関連して
ベニー ゴルソンやアート ファーマーのアルバムに参加していることと
ボサノヴァで名を成した頃のスタン ゲッツのアルバムにも
名を連ねていることでした。

ポール チェンバースやサム ジョーンズのように数多くのアルバムに参加が
あるわけでは無いですが結構な有名盤にベーシストとして演奏しているのに
トミー ウィリアムズの名が全く知られていないのは不思議です。


彼の演奏を聴いてまず感じるのはとても明るく明晰な音色で
弾むようにグングンとスゥイングしてバンドを推進する力強さです。

テクニカルな部分も申し分なく効果的に入れられる
ダブルストップやトリプルストップも印象的です。

そして何よりもソロをとっている時にもバッキングであっても
とてもメロディアスで良く謳うところです。

ベースのソロからバッキングへと移るとき
またバッキングからソロへと移行する時に
何のストレスも無しにシームレスに演奏するさまにうなります。

これだけ素晴らしいジャズベーシストはそれほどいるもんじゃあないです。
  "Tommy Williams"って名前は全世界に星の数ほどいそうですけど



彼の数少ない参加アルバムでベースの聴き比べができるまたとない
アルバムがあります。
The Great Kai J J
"The Great Kai & J. J. " (impulse)
Kai & J. J.


このアルムでピアニストはビル エヴァンズ一人が務めているんですが
ベースとドラムは別々に二組が担っています。

一つはポール チェンバースのベースとロイ ヘインズのドラム
もう一つはトミー ウィリアムズのベースとアート テイラーのドラムです。

いやもう願ってもない二組のリズム隊ですなぁ。

これだけ個性の違うベースとドラムなら聴き間違えようがないです。
 これで間違えるようならジャズを聴くのは諦めましょう(笑、うそぴょーん) 


あくの強いロイ ヘインズのドラムにベストマッチした
力強く大地を踏みしめるようなポール チェンバースのベース。

空間を自由自在に前に後ろに支配するチェンバースの天才的なベースは
やはり圧倒的です。


しかしながら明るくメロディアスに綴られるトミー ウィリアムズのベースも
魅力的です。
 ヴァン ゲルダーのせいか幾分音色も太く固め

帝王ポール チェンバースを向こうにまわして
これだけ善戦するトミー ウィリアムズも見事。



トミー ウィリアムズは手練れのジャズミュージシャン達に
その腕前を高く評価されながら65年には完全にベーシストを廃業し
安定した家庭の為にシアーズで働くようになったそうです。

ジャズファンとしてはなんとも惜しい限りですが
それはそれでトミー ウィリアムズの人生。

彼の残した十数枚の参加作品がこれからもジャズファンに愛聴され
トミー ウィリアムズの名が知られますように



この記事で紹介したアルバムです
アート
The Great Kai & J.J.





2018年09月25日 埋もれたCD紹介 トラックバック:0 コメント:0












管理者にだけ公開する