腕に覚えの珈琲店主先生のブレンドを贋作するの巻

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うちのお店で好評をいただいているコーヒーは開店当初より業界ではよく知られた
Y先生が焙煎された珈琲豆を使用しています。

とても残念なことに先生は先年鬼籍に入られましたが
息子さんが後を襲われて変わらずにおいしいコーヒー豆を提供していただいています。


先日そのコーヒー豆についてちょっと面白い出来事がありました。

当店のコーヒーを長年ご愛顧いただいている田森(仮)さんというお客さんがおられます。

田森さんが年末年始に美味しいコーヒーを自宅で楽しみたいので
当店のコーヒー豆を分けて欲しいとおっしゃったので500gほどお分けしました。


その田森さんが最近になって通うことになった近所の喫茶店があるんだそうです。

その喫茶店の店主は長年自分の焙煎したコーヒー豆を使って
コーヒー専門店を経営するのが夢で見事その夢を叶えたんだとか。

さて田森さん
そのコーヒー専門店でよせばいいのに(笑)
当店のコーヒーの事を話題にしたようでして
  「ここのコーヒーもおいしいけれど京橋のNONSYのコーヒーはおいしいよ
   なんでもY先生のコーヒー豆だとか……」

その言葉にこのコーヒー専門店の主 ムラムラっときたようでして(笑)
  「Y先生のコーヒーの事なら知っています
   あのコーヒーなら同じものを作ることができます」
なんて宣言されたそうです(怖)。
   戦後関西の珈琲の草分けを担ったY先生ですぜ……なんとも


次回田森さんがそのコーヒー専門店を訪ねると
  「このコーヒー豆をを30g使用して160㏄のお湯で入れていただくと
   NONSYのコーヒーと同じものが出来上がります」
と得意満面に挽かれた豆をネルと共に手渡されたそうです。

早速田森さんはそのコーヒー豆を自宅に持ち帰り
指定通りに淹れてみたところ酸っぱくておいしくないコーヒーが出来たそうです。

そんなわけで私のお店にそのコーヒー豆とネルを持参して
  「悪いけどマスターこのコーヒー豆でコーヒー淹れて飲ましてくれへん」
と私に依頼したのです。

なんちゅう話やねん と思いながら面白いので引き受けました。
 
 「酸っぱいて 田森さん湯の温度低かったんちゃう?」

 「いや ようわからへんわ」

だいたい素人にネルドリップをさせること自体かなり無理がありますな。
  近年は喫茶店でもペーパードリップが主流なのに

手渡されたコーヒー豆は見たところ結構深煎りのようで
しかも単一の焙煎のようです。

Y先生のコーヒー豆はブレンドする前に
一種類ずつ丁寧に深さを変えて焙煎を行われています。

挽かれた豆の細かさもネル用というよりはほぼペーパードリップのような
細挽きにされています。
   淹れる前からもう全然ちゃうけどなぁ……

手渡されたネルも私が使用しているネルよりも随分と厚手で
形状も三角錐のようになっています。
  浅い分早う落ちるかもしれんけど厚すぎるんとちゃう……


慣れないネルと豆に奮闘しながらなんとかコーヒーを淹れた私

いざ実食!
田森さん
  「なんや酸っぱいことは全然ないけど NONSYのコーヒーと全然ちゃうやん」

  「えぇ、先生のコーヒーとは全然違いますわ
   けど喫茶店のコーヒーとしては及第点ですかな」

田森さん
  「なんか飲みごたえがないというか厚みがないなぁ
   ちょっと飲み終わりにあとひくなぁ」


  「悪くは無いですけれど 挽いてあった豆なんで香りは割り引くとして
   味わいは単調で深みには欠けますねぇ」

田森さん
  「マスター いつものコーヒー淹れて頂戴!」


  「はい、喜んで!」


私は自分で焙煎してみようなんて思ったこともございません。

Y先生本当にありがとうございます、これからもよろしくお願いします。

あらためて先生の偉大さを思い知り
感謝する私でありました。

うふふふふふふふふふふふ


       めでたしめでたし







コメント 2件

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piouhgd  

Sonnyさんのコーヒーは美味しいです。毎度、楽しみにしております。

2019/01/27 (Sun) 23:53 | 編集 | 返信 |   
Sonny  
Re: タイトルなし

piouhgdさん、こんにちは。

お褒めにあずかりありがとうございます。
私はひとえに素晴らしいコーヒー豆をいかに損なわずに
コーヒーを淹れるかに注力しているだけです。
本当にY先生に感謝です。

2019/01/28 (Mon) 17:25 | 編集 | 返信 |   

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