ボビー ブルームもいい味がでてきましたね




"Deep blue bruise" Deep blue organ trio (delmark)

 まだまだロリンズのコンサートの余韻が残っているのですが、おまけに今回のコンサートで嬉しかったのは生のボビー ブルームが聴けたことでした。ボビーのことを知ったのはロリンズの81年のアルバム"No problem"によってでした。
 新人ではありましたが彼のギターを聴いて感じたのは、良く考えてソロをとる人だなということでした。テクニックに任せてバリバリと早弾きをこなすギタリストはいくらもいるのですが、彼は曲のグルーブを出すことに力をいれているようでした。またバッキングでもボビーは他のメンバーの出す音を良く聴き演奏をしていることが伺えました。
 そのときボビーはまだ弱冠20歳。将来性のあるいいギタリストが出て来たなという印象を強く持ちました。その後ロリンズのグループから離れケニー バレル、マイルズ等一流ミュージシャンのグループでサイドメンをつとめていたようです。
 リーダー作も近年はクリスクロス等から数枚発表していたのですが、今年の初めに入手したディープ ブルー オルガン トリオ名義の作品は聴きあきしないいい作品で折にふれて楽しんでいます。
  ディープ ブルー オルガン トリオはオルガンのクリス フォアマン、ギターのボビー ブルーム、ドラムスのグレッグ ロッキンガムによって構成されています。ボビー ブルーム以外はよほどのファンで無い限り知っている方はいないと思います。
 クリス フォアマンは1957年シカゴの生まれ、生来の盲目でブルーズとジャズにまたがり演奏を行っています。サイドメンとしての仕事はアル コリンズ、ハンク クロフォード、バーナード パーディといったミュージシャンとプレイしています。またピアニストとしての活動もあるようです。
 ドラムスのグレッグ ロッキンガムは1959年イリノイ出身、フレディ コールやチャールス アーランドなどと共演しています。ボビー ブルームとはそのアーランドのサイドメンとして共演、知り合ったようです。
 典型的なオルガン トリオの編成でしかもブルーズもよくするメンバーといえばいわゆるコテコテの演奏を思い浮かべられるかもしれません。ところが実際はそうでもありません。深いブルーズの香りも漂わせながらタメもききつつ、都会的な演奏を繰り広げているのです。ちょうどスタンリー タレンタインのアルバムの感じを思っていただければいいと思います。本当にこのトリオにタレンタインのテナーがのっかる様を聴いてみたいものです。今となっては無理な相談ですが。
 オルガンが苦手な方でもブルージーなピアノがお好きな方にはまさにお薦めのアルバムです。

 ロリンズのコンサートで聴くボビーもなかなかのものでした。ロリンズの演奏を引き立てる様にと気をつかい、ソロでは音数を抑え間を活かしたブルージーな演奏は見事なものでした。派手な演奏ではないですがまさに玄人好み、反面ジャズを聴き始めたばかりの人には少々わかりにくかったかもしれません。最後のコンサートに昔のボスが呼んでくれたことに、内心期するところがあったのだと思います。ロリンズの調子が上がりのってきたところで、ボビーの演奏も同じ様に調子が上がることにも好感が持てました。
 あまり穿った見方は得意ではありませんが、ロリンズとの共演で歌心とグルーブを学び、バレルからはブルージーさを、マイルズから間を学び取ったのではないかなと思わせます。
 また一人味のあるいいミュージシャンが最盛期を迎えたようで本当に嬉しく思います。まだ聴いていないリーダー作品も買わなくてはいけないなと淋しい懐具合と相談しているところです。

2005年11月12日 新譜紹介 トラックバック:0 コメント:0












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