ジャズ屋未満トラキチ未満(Sonnyプロト版)

ジャズについてとりとめもなく考えをめぐらす今日この頃でございます。

JAZZ1000回問われた私への質問 3




こんな曲もジャズなんですか
 
 たとえば店でエリック リードが演奏する「イェスタデイ」を耳になさった方がこの様な質問をなさいます。この質問はジャズをついこの間聴き始めたばかりという人からも発せられますし、もう何年かジャズをお聴きになったというような人からも問われることがあります。この質問は実に根深いジャズに対する誤解というか大きな問題をはらんでいます。
 これはジャズの自由さに対する理解の難しさの一例だとも言えます。つまりジャズと言うジャンルの曲があると思いがちだ言う点です。まっとうにジャズを理解していればこの様な誤解は有るはずも無いのですが、どっこいジャズを聴いてみようとする方には中々理解しがたいことなのです。
  「第九」と言えばクラシックですし、「北の宿から」と言えば演歌、「スモーク オン ザ ウオーター」と言えばロックというのが世間での常識です。ところがジャズではそうはいきません。
 人気の有るジャズスタンダードを例にとってみましょう。「枯葉」と言えば…シャンソンですね。「イパネマの娘」と言えば…ボサノバですね。
 もうジャズファンの方には言うまでも無いことですが、どんな曲であってもジャズの演奏家によって演奏されたものは何であれジャズになるわけです。ジャズの代表曲のように言われているスタンダードも、たいがいもとをただせば歌謡曲やポップスと呼ばれたものです。
 ジャズをあまり聴いたことのない方にとってはスタンダードと言うジャズの為の曲が最初から存在すると誤解してしうわけです。したがってスタンダードさえ演奏されていればジャズだという誤解もまた生まれるわけです。
 大きな楽器屋さんに行けば「中級者のためのジャズスタンダード曲集」などというものが大きな顔をして並んでいます。正確に述べるならそれは「中級者のためのジャズでよく演奏されるスタンダード曲集」なわけで、その譜面が弾けたからといってジャズを演奏したことにならないのは当然です。
 ヘレン メリルの歌ったように、「ユウ ド ビー ソウ~」をクラブで歌った歌手はジャズを歌ったのでしょうか。
 ジャズ専門誌の新譜レコードの解説で「ここで、彼はシンディ ローパーの曲をカヴァーしているが…」と書いた評論家はジャズを理解しているのでしょうか。
 ジャズは終わったといって評価の定まった昔のジャズしか聴かないジャズ通たちは…


 ああすっきりしました。いったい何回この質問をくりかえされたことか。これからは「ブログを見てね」で済まされるのですから。
 そうはイカのマリネですかね。